旭化成株式会社

環境変化に対応する多軸収益管理を実現を目指し採用された「DivaSystemSMD」
導入によって予算の策定途中でも来年度の損益の可視化を実現。

導入前の課題

・扱う品目数が非常に多く、またグレードや使用する原材料によって構成要素が細かく異なるため、その数字を正確に事業に投影するのが難しい。

・科目・費目単位での営業利益への感応度が把握できておらず、環境変化時の損益シミュレーションから素早いアクションに繋がらない。

導入効果

業務負荷の削減
多くの既存プロセス業務がシステム化されたことで、工数の削減を実現。

現状把握の正確性向上
情報の粒度が非常に細かく正確になったため、正確な情報をリアルタイムで把握。

判断スピードの改善
PDCAサイクルが早まり、アクションが1~2ヶ月早まる

DivaSystemSMDの導入イメージ
柔軟なシステムと管理会計に精通したコンサルタントの存在が「DivaSystemSMD」導入の決め手
日本を代表する総合化学メーカーとして我々の生活に欠かせないさまざまな製品をその素材から支える旭化成様。言うまでもなくその事業領域は多岐にわたりますが、中でも、タイヤ、食品容器や医療関係部材、衛生商品など私たちの生活に身近なものから、道路や橋梁など社会インフラに関わるものまで、さまざまな用途に活用される合成樹脂「合成ゴム」、「スチレン系熱可塑性エラストマー」の製造では世界的なシェアを誇っています。
その一方、合成ゴム、熱可塑性エラストマーには製造拠点が複数あること、またそれぞれの拠点が大規模であることから、合成ゴム・エラストマー事業部におかれては、収益における問題点が可視化されにくいという課題を持っておられました。
その課題を解決すべく2015年から取り組んでこられたのが、環境変化に対応する多軸収益管理。そのプロジェクトを推進し経営改善を実現するためのシステムとして採用されたのが、「DivaSystemSMD」です。2016年から導入に向けたやりとりを重ね、2019年3月から具体的な運用を開始。
今回は、その導入に関わった経理部パフォーマンスプロダクツ事業管理室ポリマーグループの山本雅士課長代理、パフォーマンスプロダクツ事業本部企画管理部ゴム・エラストマー企画室の澤井憲彦課長、同・土橋研吾様のお三方にお話をうかがい、「DivaSystemSMD」導入の経緯や運用後の効果について語っていただきました。
経理部パフォーマンスプロダクツ事業管理室ポリマーグループの山本雅士課長代理、パフォーマンスプロダクツ事業本部企画管理部ゴム・エラストマー企画室の澤井憲彦課長、同・土橋研吾様のお三方
環境の変化などによる原材料価格の変動への打ち手が必要だった
‐まず、多軸収益管理に取り組むことになった経緯についてお聞かせください。
インタビュー風景

山本様:
私は経理部の事業管理担当として、いわゆる管理会計と呼ばれる社内向けの数字を各事業部に報告し、その数字をもとに事業部のメンバーの行動を良い方向に後押しする責務を負っています。

この管理会計という領域は「これが正解」という数字が会社ごとに違うものですが、弊社の場合は扱う品目数が非常に多く、またグレードや使用する原材料によって構成要素が細かく異なるため、その数字を正確に事業に投影するのが難しいという問題がありました。
例えば合成ゴムであれば、その主原料であるブタジエンの価格変動を踏まえて売値に反映できるかが管理会計上のキーポイントとなりますが、ブタジエンは価格変動が非常に激しく、収益性に大きな影響を与えていました。ところが、合成ゴムの製造拠点は国内外に複数存在しているため、事業部全体で一貫した利益・原価が把握しづらい状況を生み出していました。さらに、運賃についても簡便的なコストで配賦計算をしており、顧客や市場ごとの本当の採算性が見えていませんでした。
このように、科目・費目単位での営業利益への感応度が把握できておらず、環境変化時の損益シミュレーションから素早いアクションにつながらない状態に陥ってしまうことが多いという背景から、原材料費の変動や運賃、その他コストを反映した多軸利益を把握し、実績の早期分析や管理単位別のアクションプラン策定、将来予測に役立てる「多軸損益管理」に取り組むことになったのです。

‐それまではどのような方法で事業全体の管理を行っていたのでしょうか?
また、その時の課題は何でしたか?
山本様:
以前はエクセルによる手計算でした。エクセルでも数字は算出できますが、時間的な制約もあって重点的な製品だけに絞って対応せざるを得なかったり、他のタスクとの優先順位の関係から必要なタイミングで必要な情報を提供することができないという問題がありました。
土橋様:
我々企画側の観点からも、数字をもとに事業戦略、製品戦略を策定していく過程にリードタイムが生じてしまうという問題がありました。大括りでの数字はこれまでも確かに出てきてはいたのですが、どうしても粒度が粗かったため、それが何を示しているのかをすぐに解析できず、どう打ち手を打てばいいのかの検討に時間がかかってしまっていました。そのため、素早い事業のアクションにつなげるための事業管理の仕組みづくりが必要であるという課題認識を持っていました。

インタビュー風景

事業の大前提の部分を理解した上で提案していただけた
‐その中で、多軸収益管理実現のパートナーとしてディーバをご選択いただいた理由をお聞かせください。

山本様:
事業部全体のシステム再編プロジェクトとして「連結原価管理」のソリューションを検討する中で「DivaSystemSMD」の存在を知りました。他にもいくつか候補はありましたが、システム面で言えば、柔軟性が高く弊社の取り組みの内容にフィットした主な要件が揃ったツールであったこと、大容量のデータを扱っても計算速度が速いことが挙げられます。
また、一からシステムを作るのではなくSMDというプラットフォームの上で合理的に開発できることも大きかったですね。さらには、国内ベンダーならではの小回りが利くサポート体制があること、管理会計に関する業務知識とIT知識の両方を持ったコンサルタントが多数存在していることに対する安心感もあり、ディーバさんにお願いすることにしました。

インタビュー風景

澤井様:
お付き合いを始めるにあたっても、業務要件のコアなところが本当に実現できるかについてPoC(Proof of Concept)によって検証できたので、確信をもってスタートすることができました
‐導入の過程におけるディーバとのやりとりはどのように進められましたか?
山本様:
業務の言葉とシステムの言葉は必ずしも一致しているわけではないので、我々もなるべくシステムの言葉に置き換えて伝えようと努めましたが、ディーバさんはより我々の側に寄り添い、こちらの言葉や要望を理解して話を進めて下さいました。
土橋様:
機能面でも、ディーバさんは打ち合わせで我々の事業の全体像を理解された上で「こうしたほうがいいんじゃないか」「こういう機能が必要ではないか」など、いろいろな提案をして下さるんです。
そのことで自分達が気づいていなかったポイントに気づいたり、システム上の仕組みの意味がすっと腹落ちする感覚があったので、プロフェッショナルだなと感じながらお話を聞かせていただいていました。
澤井様:
通常、こうしたプロジェクトがスタートする時は「何を実現したいのか?」というところから始めることが多いと思いますが、ディーバさんはそれだけでなく、より核心的な、我々の事業の大前提の部分から理解した上で提案していただけたと思っています。
数字が可視化され粒度が細かくなったことで、PDCAもより早くなった
‐導入の具体的な効果はいかがでしょうか?

山本様:
プロジェクト開始から2年をかけ、多軸収益データの作成が本番稼働を迎える状態までこぎつけることができました。これにより、実績、予算、予想の各データにおいて一気通貫損益、連結損益が把握可能な状態となりました。
例えば、予算の作成プロセスにおいて、これまでであれば、予算をいったん作り終えるまで損益を見た上での議論が十分にできなかったのですが、「DivaSystemSMD」の導入によって予算の策定途中でも来年度の損益が見えるようになりました。これによって必要な議論が予算作成中に可能になり、アクションが1~2ヶ月早まりました。
またその効果として、値上げをしなければいけない、販売量を増やさなければいけない、このお客様を重点的にケアしなければいけないなどの判断が行える事例がすでに出てきています。
また、作業の効率化という面においても、「DivaSystemSMD」で既存業務の代替を行い、工数の削減を進めています。

澤井様:
導入後は情報の粒度が非常に細かくなってきたように感じますね。今まではエクセルで概算をし、後から詳細化していたわけですが、本当に概算で行動を起こしても良いのかわからない状況だったわけです。しかし今は、最初から正確な数字を把握し、そこから判断して行動できます。これによって、自信をもって行動できる分PDCAもより早くなってきていると思います。

‐「DivaSystemSMD」に対する社内のみなさんの反応はいかがですか?
山本様:
この半年、営業や研究等の事業関係者に向けて何回かに分けて説明会や操作のレクチャーを行ってきましたが、「こんなデータが取れるんだ」とか「こんなところまで見れるんだ」といった反応が本当に多いですね。
研究職であれば自分の開発したものが、営業職であれば自分が売っているものが、工場であれば自分が作った製品が、それぞれどれだけ利益を創出しているのか。それが数字として可視化されたことで、より自分事として損益を見られるようになったと思います。
頑張って損益を計算するのとその数字が常に横にあるのでは大きな違いがある
‐今後、ディーバに期待する点をぜひお聞かせください。

山本様:
今回、管理会計の仕組みをひとまず作ったわけですが、事業の状況は日々変化しますから、今まで打ってきた戦略が通じなくなったり、戦略を変えていかなければいけないようなことも起きるだろうと思います。そうした時にも今まで通り柔軟に、懲りずに相談に乗っていただければうれしいです。

土橋様:
システムを導入し、予実算管理ができるようになってきたことで、今度は自分たちがやろうとしていることがロングスパンでどうなっていくのかを知りたい欲求が出てきました。そうした分析のバリエーションも増やしていただければと思っています。

澤井様:
システム開発会社というよりもコンサルティングの部分で良き相談役になっていただきたいですね。これまでも密に話しながらやってきた実感はありますが、引き続き一体となって課題解決に臨んでいただければと期待しています。

‐最後に、御社のような取り組みをお考えのCFO組織の方に向けて、環境変化に対応する多軸収益管理がグループ企業の経営にもたらすメリットをあらためてお聞かせください。
澤井様:
多軸損益管理への取り組みについては、「必要とは思っているがなかなか踏み切れない」という企業が多いと聞いています。しかし、多軸損益管理を行うことは、今まで見えなかった明細単位での損益を把握し、より迅速かつ的確なアクションを実行することにつながります。今後ますます不確実性が高まる中、事業判断にスピードと正確さを図る上で、この効果は計り知れないと考えます。
頑張って損益を計算するのと、その数字が常に横にあるのとでは大きな違いがあります。ITにおける会計領域の技術革新は非常に速いですから、ひと昔前までは「無理かも」と思っていた内容が実現可能になっている可能性もあります。ぜひ、自社の状況を鑑みて「今やりたいこと」を整理し、それが実現可能かどうかを一度ディーバさんのコンサルタントに相談してみてはいかがでしょうか。
経理部パフォーマンスプロダクツ事業管理室ポリマーグループの山本雅士課長代理、パフォーマンスプロダクツ事業本部企画管理部ゴム・エラストマー企画室の澤井憲彦課長、同・土橋研吾様のお三方
  1. ※取材年月 2020年1月
  2. ※文中に記載されている数値など情報は、いずれも取材時点のものです。

会社概要

旭化成株式会社 様
外観写真
会社名
旭化成株式会社
設立
1931年5月21日
本社所在地
東京都千代田区有楽町一丁目1番2号 日比谷三井タワー
事業内容
化学、繊維、住宅、建材、エレクトロニクス、医薬品、医療
従業員
連結:39,283人/単独:7,864人
資本金
103,389百万円
売上高
連結:2兆1,704億300万円/単独:6,658億3,900万円
URL
https://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/
※2020年01月 取材当時の情報です

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