Mitsubishi Estate London Limited
ロンドンからヨーロッパ全土への事業拡大に合わせ、
サブ連結決算業務の強化にDivaSystem LCAを導入
導入前の課題
事業の拡大によるサブ連結決算業務の複雑化
事業の拡大により、サブ連結決算において通貨が異なる会社やファンド事業の数字を取り込む必要があった
Excelでの連結決算業務の限界
長年の活用によりExcelの仕訳が複雑化し、本社で読み解くのも難しいレベルに陥っていた
限られた人員での対応の限界
経理バックグラウンドのないスタッフも含め、限られた数のスタッフで決算業務を行わなければならなかった
導入効果
サブ連結決算業務における漏れやミスの解消
外国為替に関する仕訳の際に、開始仕訳も含めて自動処理できるようになり、ミスや換算の誤りが非常に少なくなった
サブ連結決算業務における作業の効率化
フローに沿って入力を進められる操作性の良さで、スムーズな仕訳入力への道筋がついた

- ロンドンからヨーロッパ全土への事業拡大に合わせ、サブ連結決算業務の強化にDivaSystem LCAを導入
1986年の設立以来、三菱地所株式会社の連結子会社としてロンドンを中心とした不動産事業を展開するMitsubishi Estate London Limited(以下MEL)。近年はイギリス国内だけではなくヨーロッパ大陸での各種開発・投資案件を手掛けるなど、事業エリア・アセットタイプの両面で事業を拡大されています。
順調な成長の一方、MELが抱えておられたのが、成長に伴うサブ連結決算業務の複雑化の問題でした。そこで、グループ本社ですでにご活用いただいていたDivaSystem LCAを導入。Excelでは解決が難しかった異なる為替間でのサブ連結決算業務などにご活用いただいております。
今回は、本社経理部ご在籍時にMELへのDivaSystem LCA導入に参画され、現在はロンドンで実際にMELの各種業務に関わっておられる同アドミニストレーションチームの萩原雄太郎様に、導入の経緯やその効果、またその効果を受けこれからDivaSystem LCAに望むことなどをお聞きしました。

導入時、私は本社の経理部に所属し、本社と海外統括拠点の間の連結決算業務に関わっていましたが、当時のMELの経理業務には3つの課題がありました。
まず1つは、ヨーロッパ圏における事業が拡大フェーズに入ったことで、MELのサブ連結決算において通貨が異なる会社や多くのファンド事業の数字を取り込む必要が生じ、Excelでの仕訳が限界を迎えていたこと。事業の拡大に連結決算処理の仕組みが追い付いていませんでした。
2つ目は、MEL連結の決算を行うために使っていたExcelの仕訳も、年数を経ることにより発生時の経緯をたどることが難しくなるなど、かなり複雑化しており、本社で読み解くのですら難しいレベルに陥っていたこと。
そして3つ目は、連結決算業務の知識が乏しいスタッフでも操作できるような会計処理のシステムが整っていなかったことです。
そこで、本社ですでに導入・運用していたDivaSystem LCAをMELにも導入すれば仕訳がより可視化でき、サブ連結決算業務も効率化できるのではないかという話になり、ディーバさんに相談させていただきました。
その後、2019年5月に偶然DivaSystem LCA導入先のロンドン拠点に赴任することになるのですが、まさか自分が導入に関わったシステムを自分で扱うことになるとは思いませんでした(笑)。
いえ。連結決算に使うのであれば本社と同じシステムであることが最も望ましいと思っていましたから、選択肢としては最初からDivaSystem LCAしかありませんでした。
もちろんそうです。連結決算業務に特化して作られたシステムですから、Excelでは実現できない仕訳の繰越や仕訳内容ごとの仕訳の管理ができる。それは大きな魅力でした。
フローに沿って入力を進められる操作性の良さも魅力だと思います。MELは限られたスタッフの中で単体決算にも連結決算にも対応しており、一人ひとりがカバーすべき領域が広いのですが、そのすべてにおいてエキスパートとなるのは当然ながら難しいのが実状です。かといって現地で経理の高度人材を採用することもまた難しいので、日本語が分からないローカルのスタッフでも簡単に仕訳の入力ができるような操作性を持つシステムであることは非常に重要なポイントだと思っていました。
まだ解決途上の部分もありますが、効果はしっかり出始めています。たとえば、換算が絡む仕訳の際に開始仕訳も含めてDivaSystem LCAが自動で処理してくれるようになったことで、ミスが非常に少なくなりました。それが現状で最も大きな成果だと思っています。最近は新しい連結子会社も増えてきているのですが、新しい仕訳の入力においてもスムーズに対応でき始めています。ローカルのスタッフがもっとシステムに慣れてくれば、連結決算業務においてさらに効率化できるのではないかと思っています。
複数の子会社の情報を一度に見たい時、また絞ってみたい時など、情報のアウトプットのバラエティが多いことだと思います。今後、活用の幅を広げていくことで、感じることができる魅力はどんどん増えていくと思います。また、海外では現地社員の流動性が高い中、業務がシステムに乗ったことで実施内容が明確となり、必ずしも連結決算に関する会計知識がなくとも、業務をタスクとして切り出すことで業務分散ができるようになったことは大きいと感じています。
もし導入において社内の同意に苦労されているというような場合であれば、本社側だけのメリットだけではなく子会社側のメリットをしっかりリサーチすることが必要なのではないかと思います。その裏付けがあれば、導入に関する必要性をチーム全体に理解してもらえるのではないでしょうか。
担当者の方に二度もロンドンまで来ていただきオンサイトで導入をサポートしていただいただけでなく、ウェブ会議等でも手厚くサポートいただき、非常に感謝しています。英語のFAQも充実してきており日々の業務においても助かっていますが、今後はより英語でのマニュアルの充実化、サポートを強めていただければうれしいです。そうすればローカルスタッフのシステム理解のスピードもより上がり、活用の幅がさらに広げられると思っています。
本導入事例に関連し、親会社(三菱地所株式会社)のご担当者様視点でのDivaSystem LCAの導入効果についても、お話をお伺いしております。
【導入事例】三菱地所株式会社
グループ全体のガバナンス向上につながった海外地域統括拠点への「DivaSystem LCA」導入
- ※取材年月 2020年7月
- ※文中に記載されている数値など情報は、いずれも取材時点のものです。
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