ヤマトマネージメントサービス株式会社
DivaSystem LCAの活用を伴走支援する「プレミアムサポート」で
グループ財務会計部全体の意識変革に取り組む
導入前の課題
DivaSystem LCAの有効活用
DivaSystem LCAを連結決算業務に導入していたものの、バージョンアップによって追加された新機能等を充分に活用できておらず、システム外でのExcel作業が多く残っていた。
人材育成
システムが有効に活用できていないことから、財務スタッフに必要な会計スキルや事業理解の向上に向けた教育・育成に時間を割けていなかった。
チームの意識改革
DX(デジタル・トランスフォーメーション)が叫ばれる中、時代に即した財務チームのあり方へ意識を改革する必要性を感じていた。
導入効果
DivaSystem LCAの機能活用度の向上
DivaSystem LCAの活用スキルがアップし、包括利益計算書や株主資本等変動計算書がシステムから出せるようになった。
人材の育成と組織の強化を実現
システム面でのサポートを強化したことでスタッフの教育・育成に注力でき、チーム全体のボトムアップが実現。DX時代に向けた意識改革にもつながった。
- DivaSystem LCAの活用を伴走支援する「プレミアムサポート」でグループ財務会計部全体の意識変革に取り組む
「宅急便」のヤマト運輸を中心としたヤマトグループのシェアードサービス会社として2004年に設立されたヤマトマネージメントサービス株式会社。グループの間接部門として人事・会計業務を担い、グループ全体の業務効率化に貢献されています。
ヤマトマネージメントサービス株式会社は10年以上前にDivaSystem LCAを導入され、子会社39社、持分法適用会社19社を数えるグループの連結決算業務にご活用いただいています。しかし、システムを存分に活用し効率化を果たすまでには至っておらず、生産性の向上が大きな課題となっていたそうです。
そこで2019年よりご利用いただき始めたのが、ディーバの専任スタッフがお客様のシステム活用をより深く支援する「プレミアムサポート」サービスです。定期的なミーティングから緊急時の対応まで、DivaSystem LCAの機能をフルに活用し、業務効率化や生産性向上を実現していただくためのあらゆるサポートを提供しています。
この「プレミアムサポート」によって、業務や事業部全体の動きにどのようなプラスの変化を感じていただいているのか。ヤマトマネージメントサービス株式会社 グループ財務会計部部長 富澤和彦様にお話をお伺いしました。

大きく分けて2つあります。一つは、最近「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」というキーワードを目にする機会が徐々に増える中で、これまでの私たちの仕事のあり方に大きな危機感を持ったことです。単純にシステムを使いこなせていなかったこともありますが、経営層に寄り添った財務チームの必要性を論じる記事を多く目にする中で、自分たちの仕事の仕方はこのままでいいのだろうかと考えていました。
もう一つは、人材という視点での問題です。業務の生産性が低いあまり、せっかく簿記1級などの高いスキルを持って入ってきた新入社員にスキルとは関係のない業務を任せてしまうなど、成長する機会を与えてあげられていない環境がありました。
私自身、また一緒に働く同僚や部下たちも、ヤマトグループにしっかりと貢献できているのか、また例えば仮に転職をした場合に現状のスキルで果たして同じ評価をされるのか、と考えた時に、部を上げて変わらなければ未来はないという危機意識が芽生えたのです。
私は、財務に携わる人には3つのスキルが必要だと思っています。「会計のスキル」、「事業を理解するスキル」、そして「システムを理解するスキル」です。そのうち内部で育成できるのは、会計と事業理解の2つ。そこに注力するためにも、システム部分のスキルアップはプロフェッショナルにサポートをお願いし、会社のコア事業に対する社員スキルのボトムアップを図ろうと考えました。
有効に使いこなせているとはとても言えない状況でした。せっかくシステムがあるのにそれを使わず自前のExcelで計算するなど、10年経っても昔のままのスタイルで業務を続け、作業負担を減らせずにいました。さすがにこれは現状の働き方ではないと感じ、どうすればDivaSystem LCAを活用して仲間の手数や負担を軽減させられるかについて相談をさせていただきました。
いえ、最初は通常のサポートの範囲で済ませようと思っていました。しかし頭のどこかで、サポートの範囲が小さければ得るものもきっと小さいだろうと考えていました。どんな世界でもそうだと思いますが、目標の目線が下がってしまうと、下がっただけのものしか実現しないものですから。
そう思いながら実際に話を聞いてみると、通常の業務をこなしながらDivaSystem LCAを使いこなしていくには、やはり時間が足りないと感じました。私が考えていた変革を実現するためには予算をかけてでもしっかりとしたサポートをお願いする必要があると思いましたし、長期的にはそれが大きなメリットになると考え、プレミアムサポートを導入することにしました。
表面的な提案ではなく、私たちの根幹である「宅急便」の事業までよく理解したうえで話をしてくれているということが、言葉の端々から強く伝わってきます。そのため私たちもシステム活用のイメージがつきやすく、また自分達でも気づかなかったような業務上の気づきにもつながっています。他社さんの事例を含む豊富な経験をもとにお話をしてくださることも、信頼にあたる部分です。
そのため、私はディーバさんを単なるシステム会社ではなくビジネスパートナーだと思っているのです。そもそも財務という仕事は外部の方と意見を交換する場が少ない仕事なので、その中でお互いに刺激しあいながら会話をさせていただけていることに非常に感謝しています。
包括利益計算書と株主資本等変動計算書がシステムを使って出せるようになったこと。これが最も大きな成果です。この取り組みにおいては仕訳の入力方法も変える必要があり、みんなで協力しながら進めました。今までは自前のExcelで行っていたために会計基準のルールに合致しない独自の仕訳ルールが存在していました。しかし今回、会計基準通りの仕訳が実現し、作業の平準化という点でもプラスとなりました。社員にとっても大変わかりやすくなったと感じています。
冒頭、「会計のスキルと事業を理解するスキルの育成に注力する」と申し上げましたが、そこに力を割くことができたのが、プレミアムサポート導入の大きなメリットだったと思っています。宅急便のビジネスは人で成り立っている事業ですから、やはり私たちの部署も人材を重視していきたいですし、部のスタッフ一人ひとりの成長を実現するための道筋が見えたような気がしています。
一方、やはりこれからはシステムの時代ですから、人としての成長を促しつつディーバさんの力をお借りして、この時代に即したシステムに強い経理・財務人材や、グループの業績を上げるための提案、提言、意見が言えるような社員を育成していきたいと思っています。
私たちのような間接部門には「無駄な費用は使うな」といった暗黙の雰囲気がどこの会社にもあるのではないかと思います。その一方、これからの経理・財務担当者は社長やCFOにとってビジネスパートナー的存在となるべきであり、帳簿を管理したり指標を作ったりするだけではなく、弾き出された数字を分析し、提示することで、経営側がそれを踏まえどう手を打つかを考える際のサポートをすることもミッションになる時代に変わっていくと思います。
そうした視点やビジョンを持って行動するためにも、仕事の仕組みを変え、生産性を向上していくことは不可欠だと思います。そうすることで現状の課題が浮かび上がりますし、財務チームの中に高い視点を持って働けるムードを作ることができると思います。
先ほどもお話ししたように、経理・財務の仕事は外部の方と話をする機会があまりないので、いろいろな情報を集めても結局は狭い視野で物事を判断しがちです。その点、ディーバさんは様々な会社の決算プロセスに関わり多くのノウハウを持っていらっしゃると思いますので、そうしたノウハウをもとに、当社に合わせたベストプラクティスをぜひ提案していただきたい。これからも大いに期待しています。
また、最終的には制度連結を自動化したいと思っていますので、そのあたりのサポートを引き続きお願いしたいですね。
- ※取材年月 2020年7月
- ※文中に記載されている数値など情報は、いずれも取材時点のものです。