2006.06.12

第1回 四半期決算-「四半期単位積上げ方式」と「累計差額方式」-

公認会計士 斎藤 和宣

平成18年6月7日、参院本会議で与党などの賛成多数で金融商品取引法が可決、成立しました。当法律は、金融商品を横断的に対象とした内容が盛り込まれており、開示制度の強化や虚偽記載、不公正取引の罰則強化を行っています。

開示制度強化の一つに四半期報告制度があり四半期連結決算が法令により求められることとなりましたが、1事業年度を構成する四半期ごとの連結決算を行うに当たって、連結処理する会計期間が論点として取り上げられます。これがいわゆる「四半期単位積上げ方式」と「累計差額方式」の論点です。
実務界からの意見は、「累計差額方式」の支持が非常に多いことから、四半期会計基準では”経済的実態を見誤らせない範囲”で会社の判断に委ねることになりそうです。ただし、経済的実態を見誤らせる可能性のある「累計差額方式」の採用をこのような形で容認することには疑問が残ります。

「四半期単位積上げ方式」とはその名のとおり、四半期を1会計期間として3ヶ月情報を作成し、各四半期会計期間の3ヶ月情報を積上げて累計の財務諸表を作成する方式である一方で、「累計差額方式」は四半期ごとに過去の四半期財務情報を洗替えて累計の会計期間で処理する方式です。3ヶ月の財務諸表を作成する場合には、累計で処理した結果から前回の四半期処理結果(累計)を差引いて求めることになります。

ところが累計差額方式では、上記リンクの表の様に在外子会社が存在し為替の変動が激しい場合には、半期の平均レートで換算した累計ベースの売上高や利益から、3ヶ月間の数値を差引計算すると経済的実態とは異なる結果(期末日レートではさらに経済的実態とは異なる結果)となる恐れがあることから、四半期決算が「実績主義」であることを前提とするならば「四半期単位積上げ方式」の方が適切と考えられます。

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             であるとすれば、あとはどのように実現すればよいかがポイントです。

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