2010.06.08

第100回 (B) 連結のへそ【ディーバ哲学】

ビジネスソリューションユニット 第5グループ長 竹村 弘樹

へそ(臍)。私たちを含め哺乳類に属する動物の腹部にあるくぼみ、あるいは突起物。人間の体の中心はへそといわれています。私自身兵庫県に15年住んでいたのですが兵庫県で有名なへそは「日本のへそ」。東経135度・北緯35度の交点で経緯度で日本列島を見た時、日本の中心にあたるらしいです。
では、「連結のへそ」って?

へそに興味をもってしらべてみると、世の中さまざまなへそがあるようです。

•地球のへそ
ウルル(エアーズロック)はオーストラリア大陸にある世界で二番目に大きい一枚岩。大地のへそ→地球のへそとなったらしいです。
•果実のへそ
果頂部(開花時の花柱の部分が付着していた部分)。オレンジの品種のネーブルはnavel(英語でへそ)からきているようです。
•日本(人口)のへそ
緯度と経度のそれぞれにおける人口を二等分する交点。長野県飯田市、岐阜県関市などさまざまな説があるようですが、このへそは年々東、東南東(東京)方向へ移動しているようです。
•家のへそ
物理的な中心ではなくて、暮らしの重心としてのへそ。
へそには、「姿・かたち」から呼ばれるものと「中心や重心」の意味のいずれかで使われていることが分かります。

これらのなかでも家のへそは「中心・重心」の部類に入るのですが、定量的・定性的に表現が困難な家族の営みに着目している点で少し独特の意味を持っています。補足すると、家のへそとは、物理的な中心ではなくて、暮らしの重心としてのへそ。たとえばテーブルなどで食事・家事・団欒などの暮らしの重心となるもの。家族の1日がはじまり、そして終わるような場所をいいます。リビングルームやダイニングルーム辺りがへそに当たるケースが多いのではないでしょうか。日本家屋の茶の間と呼ばれていた場所のほうがしっくりする気がします。
良い家とは、このへそがしっかりと見据えられた作りになっているものを指したりするようです。

では連結のへそですが、まずは連結に関わる企業の営み、家で言う家族はどのようなものがあるのかを考えてみます。
業務目的別では、
(1) 資金調達:開示・IRを通じた直接(投資家)・間接市場(銀行)からの資金調達に関連する業務
(2) 企業経営:ビジネスそのもので最終的にはお客様につながり、戦略策定や経営管理に関連する業務
(3) 税務申告:国民(法人)の義務を果たすための業務 など、
部門・部署・機能別では、
(1) 経理
(2) 財務
(3) 経営企画
(4) 経営管理
(5) 税務 など
以上のように企業ではさまざまな営みがあります。

では、連結のへそはどこにあるのでしょうか。
それぞれの営みは独立しているものの密接に関連しており、営みの交点・中心がへそとして思い浮かびます。ただ、それぞれの営みには投資家、銀行、事業部、従業員、お客様、金額、リスク、業務負荷などぶら下がっているものがあり、連結のへそは営みの単純な交点・中心ではなくて、重みを加味した重心の意味合いが強いと思います。
企業の置かれている状況によりそれぞれの営みの重みは異なるため企業毎に微妙に重心も異なりますが、重心はすべての企業でそれぞれの営みの接続線上にあります。接続することとは個々の営みが歩み寄ってお互い理解し合い関連づけがされること、換言するとお互いの違いを認識するような会議体・活動だと考えます。茶の間で家族が団欒するようなものでしょうか。
ここに連結のへそがある気がします。

上記のようにお互いに違いを認識する行為をへそだとすると、つぎのようなケースもへそにあたります。
経営会議などでそれぞれ部門が報告をしていますが明確に違いを認識された報告がない場合、その会議の参加者自らの頭の中でイメージとして関連づけていることとなります。この頭の中のイメージが連結のへその一つの形だと思います。
しかし、現実は頭の中で違いを明確にすることは不可能で、とある社長は「誰を信じてよいのかわからない」とおっしゃったそうです。これが本音だと思います。これでは、企業という家族がばらばらになってしまいます。企業も家と同様、へそをしっかり見据えた作りにする必要がありそうです。

弊社では、それぞれの営みのへそを見極め、茶の間のような業務や環境を整備していくコンサルティングサービス及び製品を通じて、企業価値向上に臍(ほぞ)をかためて貢献していきたいと思います。

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