2011.02.02

第116回 (A) 同じ釜の飯を食う【経営・会計最前線】

第二事業本部 ビジネスソリューション部 相田 健太郎

“同じ釜の飯を食う”という言葉が最近頭を過る機会が多い。
もはや死語と言えるこの言葉ではありますが、現代の経営に必要性が高いように思います。

そもそもこの慣用句、複数の参加者が同時にあるいは同内容の食事を取ることは、「共同体としての帰属意識を持つこと、あるいはそれを強化する」という意味を持ちます。また、食生活に招待するということは儀礼の意味も強く、自作の手料理を食べてもらうということで特別な人間関係を意味付ける場合もあるようです。英訳すると「drink from the same cup」が該当するでしょうか。(キリスト教徒の間ではかなり深い意味を持つらしい)

“同じ釜の飯を食う”の効果については、知り合いの某メーカー総務次長がこうおっしゃっていました。
「昨今では様々な理由から寮制度や社宅制度を廃止する会社が多いが、良き日本企業文化が失われている。会社経営を円滑に進めるのに不可欠な機能だった」と。
普段職場だけでは把握出来ないような様々な情報や事情等を頭に入れた上で上司、部下とコミュニケーションを図れる他に類を見ない制度であったとのことです。
経営力強化に企業内コミュニケーションの円滑化は欠かせませんが、全てを現場の頑張りにだけ求めるのは限界があるのかもしれません。そう考えると、古き良き日本の企業文化が時代の流れと共に失われつつあるように感じます。

さて、連結経営においてはグローバル最適経営が求められ、対応の1つとしていわゆる「グローバル・シングル・インスタンス」の話をよく耳にします。
企業グループ内において勘定科目はもちろん、会計業務プロセスや人事、購買、販売管理といった業務プロセスを標準化して実現しようというものです。
この動きと共に、IFRS対応が必要な中、決算期の統一とこれに伴うグローバルでの業務標準化等ハードルの高い課題があります。ここにおきまして、結局のところ業務やプロセスの標準化を導入する時に肝となるのは企業内コミュニケーションを如何に円滑に進めるかにかかってくるという声が多いように感じます。しかも、これまで以上にグローバルで対応していく必要がありますので、「同じ釜の飯を食う」という文化を今こそ企業グループ内で強力に推進していくことが重要ではないでしょうか。

そこで、寮制度や社宅制度とは異なりますが、システム環境の統合をある種「同じ釜」として企業内コミュニケーションの円滑化につなげていければと考えています。
実業務への効果を見据えた時、各種システムの統合において企業内コミュニケーションが非常に重要となります。例えば連結システム統合においては、経理・財務部のみならず、経営企画、事業部、情報システム部といった関連部署、加えて関連グループ会社とのコミュニケーションを活性化させ、一体感を醸成することがプロジェクト成功の鍵となります。システム統合を「同じ釜」と見立てると、この「同じ釜の飯を食う」という行動は、共にプロジェクトを推進していくことが該当するように思います。当該プロジェクトが成功すると、標準化を通じて業務効率化が実現されます。また、成功プロジェクトには参画したメンバーの大きな成長が伴います。まさに「同じ釜の飯を食う」という文化が連結経営課題の解消に直結し、ひいては企業活力再生の鍵となることを示しているように感じます。

ディーバが提供するDivaSystemを統合される事例が昨今増えています。ホールディングス化やM&Aによってそれまで使用されていた連結システム(DivaSystemあるいは他システム)を1インスタンス上のDivaSystemに統合していくソリューションがこれに当てはまります。連結業務やその背景にある各社の文化そのものが異なる中、弊社としてもこれまで経験してきた各種ノウハウを提供させていただいていますが、実際に効果的にこのソリューションを活用いただく上で肝となるのは、やはりお客様内での円滑なコミュニケーションです。
我々が提供しうるソリューションはあくまでシステムを介してのものではありますが、プロジェクトのノウハウ等を通じてお客様の企業内コミュニケーション力強化に貢献していきたいと考えます。

今求められるグローバル最適経営のためにも、次なる課題は我々自身のグローバル化でしょうか。
本年もこれまで以上にお客様に貢献していければと存じますので、何卒宜しくお願い申し上げます。

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