2011.06.08

第124回 (B) 幕末時代劇と使用許諾契約の不思議な関係【ディーバ哲学】

業務推進本部 管理部 マネージャー 西澤 幹雄

幕末に現代の医師がタイムスリップするTBS日曜ドラマの「仁」を観ていると、”現代医学の知識が幕末の頃にあったら”という発想が面白く、時代考証も含めて良く出来ており、またもし自分があの時代にタイムスリップしたら、何ができるだろうと考えさせられるものがあります。

このドラマを観ていて思い出したことがあります。以前に、NHKの大河ドラマで「篤姫」を放送していた頃、ふとした縁で大久保利通の曾孫の方とお話しさせて頂く機会があったのですが、当時の時代考証からすると、「あんなお姫様がお屋敷の外にでたり、お殿様に自分の意見を話したりということは考えられなかったんですよ。」と仰っていたことです。現在の社会では当たり前のようにみえることでも、大よそ150年前の当時では、考えられないこともあるのだと、また、このような年月をかけるうちに、社会的な思想感も随分と変化していくのだと実感させられます。

私の担当業務である法務において、最も良く使う法律である民法については、この幕末より約30年後の明治29(1896)年、明治政府の重鎮となった伊藤博文の指揮の下、江戸幕府が幕末期において、欧米列強と結ばされた不平等条約の改正の為に、憲法・刑法・商法等の他の法律にとあわせて施行されたものです。

それまで武家諸法度等の法令はあったものの、これらの法の施行によりいわゆる近代的な法治国家となりました。上述の民法については、憲法とは異なり、その後度々部分的な改正はされたものの、施行より100年以上後の現在に至るまで利用され続けており、つい6年前に片仮名混じりの文語体だったものが、やっと平仮名混じりの口語体となりました。

現在、DivaSystemをご利用されているお客様に、DivaSystemを使用することを許諾させて頂いておりますが、このこともこの民法を中心に法律的に考えることができます。

この使用許諾契約について具体的にご説明します。、ライセンス自体については、売買契約に基づきご購入頂きますが、これとは別に、ご購入頂いたライセンスについて、使用許諾契約を締結させて頂くことにより、初めて文字通り、ソフトウェアを使用される権利を許諾させて頂いていることになります。
ここでいう売買契約は、典型的な民法上の契約です。一方、使用許諾契約については、民法上の契約形態に規定される権利ではありませんし、更にいうと、著作権法上に定められる譲渡権や翻案権(改変する権利)といった権利と異なり、著作権法上にも規定されていません。

そもそもソフトウェア自体、民法或いは著作権法の施行当時存在していませんでしたし、そのような存在しないものの使用許諾について、法律上想定されていないのはある意味当然なのかもしれません。

このような法律上規定のない契約を結んでよいのかと思われるかもしれませんが、民法では「契約自由の原則」という考え方をしており、公序良俗に反するような明らかな不合理な強行法規に反するような契約内容でない限り、当事者間で自由に契約内容を定めてよいとしています。弊社の「使用許諾契約」につきましても、このような観点から、契約書の中で、その使用条件等、当該ソフトウェアの許諾範囲を定めることにより、お客様にどのような範囲まで使用してよいかということ明示し、安心してご使用できる様にさせて頂いております。

このことからも、また最近では、コンプライアンス(法令遵守)等、従来以上に重要視されており、契約締結の重要性は日に日に増していることも含めて、新規ライセンスご購入の際は、お早めに契約手続きをお願いさせて頂ければと存じます。

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