2011.10.26

第133回 (A) プロ野球監督のマネジメント【プロジェクトマネジメント】

第二事業本部 ビジネスソリューション部 シニアマネージャ 川上 稔広

今年のペナントレースもほぼ終わりに近づいてきました。我が阪神タイガースは残念ながら最後の一番大事な時に失速してしまい、個人的には非常に悔しい1年となりました。来年は何とか優勝を期待したいところです。

プロ野球の監督は選手以上に任期が短い気がします。監督業の難しさがこれを物語っているのではないでしょうか。各チームでいろんな事情はありそうですが、今年も何人かの監督が交替となりそうです。

監督は、選手の適材適所を考えながら最適なチーム構成を作っていく必要があります。選手にはそれぞれ得意分野がありますが、チームとしては、打撃力・守備力・機動力、どれもバランス良く持っていなければ1年間を戦っていくことはできません。明日は4番「新井」でいこうか、「関本」でいってみようか、いや「マートン?」「金本?」…などと日々悩みながらやりくりしていくのです。

さて、会社組織におけるマネジメント業務も似たようなところがあります。
個々のメンバーのスキルは千差万別です。

•プログラム開発を専門にするタイプ
•社内での各種調整が得意なタイプ
•お客様対応が得意なタイプ
等々
また、お客様対応が得意なタイプの中でも

•営業的スキル・思考をもって対応していくタイプ
•論理的思考のもとに対話しながら調整していくタイプ
•自身の業務力を持って対応していくタイプ
と詳細化していけば、かなり細かく分類することができます。

このような中で会社組織運営上のマネジメントとして、以下の3点を考慮していかなければならないのではないかと考えます。

1.組織として最大限の力を発揮できるような適材適所
各メンバーの得意なスキルを集結して、会社組織として最も結果を残せるチーム構成にすることが第一の条件です。専門スキルを持った開発メンバーには開発業務に専念してもらい、それ以外の業務には関わらなくてよい環境を作ります。調整ごとやお客様対応はフロント専門のメンバーに任せます。このように適材適所の役割分担の結果、お互いがストレスなく得意分野に専念することができ、チームとして最大限の結果を残すことができます。
2.本人の成長路線に対してモチベーションを高めることができる役割
メンバーの成長志向に対してある程度は応えられるような役割を与えてあげることが本人の成長、ならびに会社としての中長期的な成長を促します。全く同じ役割の仕事を何年も続けていて実は本人がやりたいことや身につけていきたいスキルとの方向性が違っていた、ということになれば本人にとっても会社にとってもお互いに不幸な結果になってしまいます。
3.組織運営上のリソース不足を補う形での調整
とはいっても、会社組織を運営していく上で常に人員不足の問題は存在します。十分な体力のある会社であれば適切な人員を補充することができるかもしれませんが、特に我々の属するIT業界ではコスト面での問題や個々のメンバーのスキルの幅に限界がある中で、今ある人員構成でプロジェクトを何とか進めていかなければならない、ということもよくあります。この問題を解消するためにはできるだけスキルの幅を持った人材を育成していき、柔軟に動ける組織を作っていく必要があります。
私自身も管理される側のメンバーとして望む成長路線と役割の方向性が合わずに勤めていた会社を退職した経験があります。最近では、管理する側の立場にいることが多いため、このようなことを考えいろいろと悩みながら日々の業務を行っています。
明確な解はありませんが、それぞれの相反する事象に対してバランスを保ちながら、かつ日々変動する状況に対して柔軟に組織をマネジメントしていかなければなりません。マネジメントの中でも組織(人)については最も難解でかつ重要な部分だと思います。

ホームランバッターだけをたくさん集めてもなかなか勝利には結び付かないものです。
選手時代はスーパースターとして活躍していても監督としてマネジメント手腕を発揮して結果を残せるかどうかという点についてもまた別の話ですよね…

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