2012.02.08

第140回 (A) 空闇に浮かびあがる未来像【ものづくりの視点】

第一事業本部 ビジネスソリューション部 割田 隆之

各地で最低気温の更新や記録的な積雪に関する報道がされています。立春を迎え、寒さが緩み、あたたかく穏やかな時が日毎増していくことを心から願っております。
私ごとで茶道を学んでおりますので託けてお話させていただきます。
茶道の世界では12月頃から続く厳寒の時季に、夜咄(よばなし)という夜の茶事が催されることをご存じでしょうか。夜咄は宵闇(よいやみ)に包まれる夕暮れ時に始まり、和蝋燭のゆらめきに照らされた世界での、幽玄な趣溢れる茶事です。

今回は、古来より伝わる「無限の広がりと奥行きを持つ」世界での経験を通じて得られたことをご紹介したいと思います。
冬ならではの暖を取る工夫や心遣い等、多くの趣向が凝らされる中で私が強く感じたのは、日頃、自分が如何に視覚に依存した生活をしているかということでした。夜咄では、部屋の和蝋燭の明かりのみを頼りに主客共に飯を取り、お茶をいただくことになります。
確かに部屋の趣はあるのでぼんやりとした視覚的な感動はあるのですが、そこでは目を凝らしてもはっきりとしたことはほとんど分かりません。席に入り間もなくすると、松籟(しょうらい)の音、立ちこめる香の匂い、のぼりゆく湯気、隣に座す相客の息遣いなどが次々と五感に響いてきます。
豊かな感覚的な情報は日常でも同じように触れているはずなのに、いつものそれとは異なります。最終的には空間そのものがぼやけてきて、時間軸すら超えた際限のないまるで宇宙のような空闇にいるような気持ちになりました。その時の体験にはえも言われぬものがありました。
夜咄での経験は、日頃自分が依拠している感覚や理屈を一時的に封じてみると、新しい可能性や普遍性に触れることができるのではないかということに気づかせてくれました。

これを普段の業務に引き寄せて考えてみます。弊社のDivaSystemは日本の制度連結を効率良く実現するためのシステムとして生まれました。そのため弊社社員の中にもDivaSystemは国内の制度連結PKGである、という発想が根強く残っています。
しかし、実際には制度連結の延長として予算連結管理でご利用になる案件は数多くありますし、いわゆる連結処理機能を利用せずリスク情報や資金管理の情報収集・分析のためだけにご利用になる案件もあります。

また、海外拠点にて従来の連結過程が半分に抑えられた実績など、グローバルな規模での決算早期化に貢献した例が評価され始め、海外における導入・活用案件も増えています。
これらの案件は「制度」「連結」「国内」といった従来の発想を一旦封じたことにより、新たな可能性が見出された事例ではないかと思います。また、こうした発想の転換は、日頃の提案活動を通じて、お客様からも求められているように感じています。暗黙のうちに根付いた意識に囚われてあらゆる可能性を封じることがないように、価値ある製品・サービスの拡充を目指していきたいと思います。

私達は、お客様に育てていただいた経験や知恵を活かして、お客様と共に、日本発のソフトウェアメーカーとして世界の連結経営管理の分野で活躍できればと考えております。
ディーバ社らしい真面目な独自性を活かしながらも、普段依拠している「何か」にとらわれすぎず、時に目を閉じて、時によく目を見開いて、皆さまとご一緒に未来と向き合っていければと考えております。

末筆ながら、この場をお借りして日頃ご愛顧いただいているお客様には感謝申し上げると共に、今後とも変わらず厳しくも温かいご指導いただけますようお願い申し上げます。長文にも関わらずご覧いただきまして、ありがとうございました。

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