2012.02.22

第141回 (A) ダンス必修化に見る日本人の気質とIFRS対応【経営・会計最前線】

第二事業本部 ビジネスソリューション部 マネージャー 相田 健太郎

お年頃のお子様を持つ方はご存知かと思いますが、平成24年度から中学校の保健体育においてダンスが必修化されます。目的としては、「イメージをとらえた表現や踊りを通した交流を通して仲間とのコミュニケーションを豊かにすること」であると共に、「自己表現の向上を図ること」にあるそうです。

私の中学時代にも、男子は武道(剣道、柔道が主)、女子はダンスが体育授業のひとつに取り入れられてはいましたが、『ダンスが「必修化」される』ことには少々驚きました。
ネット社会の今、恐らくは直接のコミュニケーションや自己表現が苦手な子供が増えていることも背景にあるのでしょうが、文部科学省も意外に極端な選択をするものだと思いました。


実は私の小学2年生になる息子が幼稚園の頃からダンスを習っているのですが、(因みに、彼の周囲でダンスに関連する者はおりません)、EXILEやAKB48といったブームが背景なのか、年々「Kid’s Dance」の人気の高まりを丁度感じている最中での「必修化」でした。

「Kid’s Dance」と聞くと、多くの方が「習い事」としては軽いイメージを持たれるかもしれません。少なくとも私自身はそうだったのですが、実のところ練習はかなりハードな上、発表会の様なイベントがある際は、親総動員の一大行事と化します。
振付や衣装(多くが1作品に対して1着を手作り)もさることながら、1つの作品における各メンバーの立ち位置では母親達と先生との間で協議が繰り広げられ(基本的には実力順で構成され、主に前側中心が一番人気)、ケースによっては各自にチケット販売のノルマまで課されます。こういった苦労を伴うこともあり、次第に連帯意識が強まり、イベント終了時には関係者皆で涙を流す光景を何度か見ました。まだまだ女子の比率が高く、ほんの数年前までダンス教室への入会理由は「可愛いから」とか「今時だから」といったイメージが先行していましたが、「必修化」が決まった後はその取り組みの真剣さがかなり増している状況です。


中学校の体育教員においてもダンスの波が来ているようでして、外部の専門的な指導者を招いたり、DVD教材を購入したりと、先生によってはダンススクールにまで通っている方もいるようです。「必修化」に向け1年以上も前から取り組みを開始している学校も多いようでして、なかなか大変な様です。


多少強引ではありますが、私はこういった取り組みの中に「日本人の生真面目さ」を感じるとともに、IFRS対応に通じるところがあるのではと思っています。ダンス教育のモデル校はいわばIFRS早期適用会社であり、ダンス外部講師(プロのダンサーさん達ですが)はさながら監査法人系のコンサルタントといったところでしょうか。ダンスブームはIFRS適用が背景にある日本企業の海外市場進出(これはブームでなく必要性からですが)であり、ダンス授業の必修化はIFRSアドプションを感じさせます。いずれにしても目的あっての「制度化」ではありますが、日本人の生真面目な気質からか、「制度化」される内容をこなすための「手段」が「目的」になりかねないリスクを感じます。

私は教育現場には詳しくはありませんが、ダンス必修化の目的が子供達のコミュニケーション促進、自己表現力の向上であるならば、ダンスの技術的な側面を取り入れる傾向が強いことには、「手段」が「目的」になりつつあるのではないかと少々疑念を感じますし、ダンススクールに殺到する親御さん達を見ていると余計にそう感じざるをえません。様々な性格・環境の子供達がいる中で、本来の目的を見失わず、新たな学校社会の文化となっていって欲しいと願っています。


一方、IFRS対応についてはどうでしょうか。
極論を言ってしまえばIFRSは「株主向けの開示制度」であり、そもそも経営のための側面は鑑みられてはいないように思います。
従って、制度連結面では細かい個別論点に議論が集中することがあるのは「開示」という観点からは理解出来ますが、「IFRS上での経営管理はどうあるべきか」といった議論が出ていることに、個人的には少し違和感があります。経営管理、ひいてはグループ経営管理の在り方を見直す好機であることに疑いの余地はありません。けれども、繰り返しになりますが、IFRS自体は主に株主のための制度です。この目的は見失うことなく、何ためのIFRS対応で、何のための経営管理かといった点を皆様と共に考え、皆様のグループ経営管理基盤としてDivaSystemを活用して頂くご提案と、サービスの展開を推進していくことが我々ディーバ社の使命と考えております。

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