2012.03.07

第142回 (B) 今どきの就職活動生と職業会計人の未来【ディーバ哲学】

事業管理本部 業務統括部 マネージャー 田中 智之

昨年、ある方に薦められたのをきっかけに、仕事の息抜きとして梅棹忠夫氏の書籍を読むようになりました。膨大な氏の作品には殆ど手をつけられておらず、本メルマガ読者の中に梅棹マニアがいらっしゃるであろうことを想像するに甚だ僭越だとは思いましたが、小職が最近読んだ中で語られている「博覧会と博物館の違い」は、就職活動を成功させる学生とそうでない学生の違いにもよく当てはまると考えられるため、この場を借りて紹介致します。
梅棹氏曰く、博覧会というのはお祭りであり外部からエキサイトメントを与えられるもの。一方、博物館というものは訪れた人たちがみずから身を乗り出して、自分でエキサイトメントを作り上げていくものとしています。さらに、博物館はお祭りではないという定義のもと、多数の観覧客の共同感覚とか、共同幻想のようなものはあってはならず、オリエンテーションは一人ひとりの心の中で個別的に起こるものだという考えを披露しています。
こうした考えに触れるに連れ、小職がここ数年の採用活動で接した様々な学生の顔が目に浮かんで来ます。会社説明会に参加する際のスタンスをもとに、彼らを「博覧会タイプ」と「博物館タイプ」に分類してみますと、その特徴は以下の様に表現できるのではないかと思います。

博物館タイプの学生の方が満足いく形で就職活動を終えているのは言うまでもありませんが、博覧会タイプの学生であっても、きっかけさえあれば博物館タイプの学生に変わることはできます。というよりむしろ、学生一人ひとりのキャリアについて、個別の最適解を導く支援をすることが、先達としての私たちの義務ではないかと考えています。
読者の中に、会計業界に携わっていらして、更にこの春に採用業務に関わる方がいらっしゃるなら、表面的な志望動機や自己PRを尋ねて終わるのではなく、「君の言う”成長”は、何がどう変わることなのかな」「私たちの会社では”成果”をこう定義して評価をしているけれど、あなたが敬遠している”成果主義の会社”と比べてどんな違いがあると思いますか」というような、学生が自分の価値観を言語化しやすくなるような質問をしていただき、結果として上表A-2タイプの学生が増える(≒学生を育てる)面接をしていただければ良いのではないかと思います。
その結果、会計業界においてキャリアについての個別解が積み重なり、トップランナーたる皆さんの後継者に成り得る有望な若者がこの業界に流入し、結果として職業会計人に明るい未来が訪れることを願ってやみません。

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