2012.04.18

第145回 (A) 決算中に確認したい、FASFセミナー「有報作成上の留意点」ダイジェスト【経営・会計最前線】

カスタマーサービス本部 アウトソーシング事業部 マネージャー 折本 誠

決算準備の恒例行事として、今年もFASFセミナー「有価証券報告書(以下、有報)作成上の留意点」に参加して来ました。背景知識の整理として参加された方も多いと思われ、およそ800名が参加されていたのではないでしょうか。今回は同セミナーについてダイジェストで報告したいと思います。

今年は、講師として金融庁企業開示課の方(①)と、FASFの方(②)が務められていましたが、それぞれのお話の中で重複していた部分
①ディスクロージャー制度をめぐる最近の動向等
②有価証券報告書作成上の留意点(平成24年3月期提出用)
が今回のテーマとなっていました。

ポイントは5つに要約されますが、一言で述べると「企業会計基準第24号 会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準(以下、過年度遡及会計基準)」に関する留意点についてであったと思われます。

【まとめ(あくまで個人的な理解から記載しています。)】
Ⅰ.原則として、(比較情報としての)前事業年度の記載は不要なもの
①会計方針等に関連する注記事項
重要な会計方針については変更がなければ当期分の記載で十分ということです。
②性質上比較情報が不要と考えられる注記事項
企業結合等や後発事象については当期分の記載のみで十分ということです。
Ⅱ.原則として、数値・定性的情報ともに、前事業年度の記載が必要なもの
③財務諸表全体との関連性の強い注記事項
セグメント情報や関連当事者との取引について比較情報を記載することになります。
④財務諸表の特定の勘定科目との関連性が高い注記事項
リース取引や税効果会計について比較情報を記載することになります。
⑤主要な経営指標等の推移
遡及適用等を行った場合には、最近連結会計年度の直前連結会計年度に係る主要な経営指標等について行わなければならない、とされています。(事業年度も同じですが省略しています)。 つまり、主要な経営指標等の推移は最近5連結会計年度に係る推移を記載しますが、遡及適用等を行うのは直前連結会計年度(要は前期)のみであり、それよりも前の連結会計年度については、遡及適用等を行うことが可能である(裏返せば=やる必要はない)、ということです。


過年度遡及会計基準の公表を踏まえ、H23.4.1以後開始する連結会計年度より”比較情報”に関する規定が新設されているため、当期の連結財務諸表に比較情報を併せて記載する際の留意事項の整理でした。あらためて説明を受けるととてもためになります。

上記以外にも、復興特別法人税等に絡み税効果(スケジューリング)や、最近の課徴金事案(無形固定資産の減損不足等)について、また有報レビューの実施について等の説明がありました。中でも印象的だったのは「公認会計士等の活動領域の拡大について」です。数年前から新聞等々で目にする、会計士余り・会計士浪人についての採用PRであった様です。(あくまで個人的な理解です)。あまり時間はかけていませんでしたが、問題の大きさを感じました。

弊社にも会計士・会計士試験合格者が十数名おり、例えば、私の所属するアウトソーシング事業部では、決算数値や開示資料作成支援、業務改善コンサルティングからDivaSystem周りのメンテナンス等に携わっています。今後の業務拡大とともにこうしたプロフェッショナルの人数が増えてくれると頼もしいです。

留意点の説明は約2時間に及びましたが、その間に今決算への緊張感が沸々と湧いてきました。また、この日だけでも約800名の方々がこの説明を聞いて、今期の決算へ向かっていくのだと考えている内に、毎年FASFセミナーへ参加する個人的な目的である気合い注入もできました。このメルマガが掲載されます頃には、連結決算のピークを迎えているお客様が多く、恐らく私もDivaSystemと電卓と業務メールにしか関心がない頃だろうと思いますが、病は気から(「精神一到何事か成らざらん」の方が適切かも知れません)、気合いを入れ直すためにこのメルマガを折に触れ目を通して、改めて頑張ろうと思います。

皆様の決算業務がすべて予定通りに完了することを心より祈念しております。エンジョイ連結!

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