2013.01.09

第163回 (A) LIFE IS PEOPLE【ディーバ哲学】

代表取締役社長 (株式会社ジール 代表取締役社長) 森川 徹治

みなさま、明けましておめでとうございます。 新年の始まり、ご家族やご親族とお過ごしになられた方も多いことと存じます。

私は、元旦まず走り(時に登り)、その後近くの神社へ詣で、正月二日か三日に実家へ顔を出すということが習慣となっていましたが、今年は少し順番を変え、元朝走ってからすぐ茨城県の古河にある実家へと電車で向かいました。

幸い両親とも元気でいるのですが、元気であることに甘えて、これまで万が一の時の両親の意志を真剣に確認してこなかったことがずっと気がかりであったため、新年のスタートにおいてしっかりとその話をすることにしていたからです。

様々な問題を話し合いました。一通り話が済み、いくつかの重要な取り決めなどが確認できた頃、突然父が昔話を始めました。

父はこれまでほとんど昔話をしませんでした。その、昭和一桁生まれの父が話を始めたきっかけが、大伯父の矢内正一の話に私が触れたことでした。

矢内正一はかつて関西学院中学部部長、いわゆる校長先生を勤めた人物です。私の子供のころの記憶では、「なんや坊さんみたいな人だな」という程度の曖昧な記憶しかありませんでした。

その大伯父の言葉が、この2年ほどの私の思考や行動に大きな影響を与えているという話をしました。

その言葉とは「教育とは知識を与えることではない、生きた人格を通してインスピレーションを与えることである」というもので、大伯父の教え子でもあった国際会計の権威で元関西学院大学学長の平松一夫先生とお会いしたときに、矢内先生の逸話として教えていただいた言葉でした。

ちなみに今年のDIVAカレンダー壁吊版のタイトル、「INSPIRE」はこの言葉に由来しています。

父には以前にもその話をしたことがありましたが、そのときにはいくつかの過去の写真や関連記事を送ってくる程度でそれほど強い関心を持っていないような素振りでした。

しかし今回は様子が全く違っていました。人生の店じまいの仕方についていろいろと話をしたことが背景にあるかもしれません。話の概略は次の通りです。

「私は学生時代に、矢内正一(まさいち)さんの家に1年ほど下宿をしていたが、自分は刹那的に日々を過ごし勉強もしていなかった。正一さんは人間の底まで見通すような怖さがあった。それがいやで逃げ出した。逃げ出すときには『そう決めたのであれば仕方がない』という一言だけだった。それにも関わらず、その後人づてに聞いた言葉が「あいつは人の話を聞くようになれば、大した人間になる」だった。さまざまな理由で人生を放棄しかけていた自分をそれでも信じてくれた正一さんの言葉を聞いたとき、本当に申し訳ないと涙ながらに心から悔いた。その一言が支えとなって、曲がりなりにも今までやってくることができた。」

驚きました。父の哲学の原点に大伯父が大きく関与していたことを初めて知りました。その父の哲学は私へと引き継がれ、間接的に矢内正一の言葉に共鳴していたのです。

「LIFE IS PEOPLE」「人は人のために生きる」という私の哲学の原点でした。人間、たった一人でなせることなど、本当にわずかなことであるように思います。様々な人との関係、思いによって生かされていることを実感します。

父の、「事業においても数理だけではなく、人間性や哲学を大切に生きよ」という言葉がとても印象的でした。数字に強く論理的な思考を持つ父ですが、幼少期の様々な葛藤から人間としてのあり方に強い思いを持っていたことがやっと腑に落ちた思いでした。

本年も、生きたインスピレーションを大切に、メンバー全員が誰かの役に立つことを第一に考える、そのような燃える会社を創るために真剣に取り組んでまいります。

新たな2013年、皆さま実り多き一年となりますことを心より祈念申し上げます。

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