2013.06.12

第174回 「こだわり」で作る自分の味、「こだわり」から生まれるスタンダード【ディーバ哲学】

ビジネスソリューション本部 カスタムソリューション事業部 マネージャー 戸袋 貴之

この場を借りて改めてお詫びします。
友人の引越しの手伝いに参加したものの、車中で酔ってしまった私は、運び出そうとした梅酒の瓶をあろうことか荷台の角にぶつけて割ってしまいました。
ザーッと道路に流れだす梅酒。転がる梅の実。残念そうなご家族の顔…。
小学校を卒業する頃のことです。

そんな私にとって梅酒は少し気になる存在でしたが、数年前、旅行先の宿で飲んだ梅酒がとても美味しく、それ以来、酒屋で珍しい梅酒を見かけると購入するようになりました。

そして2年前の春、自分の好きなものは自分で作るべし、という考えから自家製梅酒への挑戦を決意しました。

調査を開始して初めて知った言葉があります。「梅仕事」という言葉で、梅の実を梅酒や梅干しに加工する事を指すそうです。
また、梅酒は「材料さえ揃えば、誰でも手軽に漬けられる」だけでなく「自分だけの味が作れる」と紹介されていました。

そして梅酒に必要な材料は「梅」「酒」そして「砂糖」の3つだけでした。
ただ、それぞれ一部のみご紹介しますが、調べれば調べるほどそのバリエーションの多さに戸惑います。

・梅
品種や産地がさまざまであるのは当然のこと、基本は青梅ですが、完熟した梅を使うこともあります。  洗って拭くか、水にさらして陰干しするか等、下ごしらえにもバリエーションがあります。

・酒
果実酒の基本のホワイトリカー、甲類焼酎など果実酒用としてスーパー等でも入手できるものや、米、麦、芋、黒糖などを原料とした本格焼酎があります。
変わったところではアルコール度数の高い日本酒の原酒、洋酒ではブランデーやリキュール類なども選択可能です。

・砂糖
氷砂糖(クリスタル)、氷砂糖(ロック)、グラニュー糖、黒糖、蜂蜜などがあります。  (それまで氷砂糖の種類の違いなど考えたこともありませんでした。)

この中からたった1つの組み合わせを選ぶのは大変です。
興味をひかれる組み合わせは多々ありますが、悩んだ結果、まずは基本形を試すべきではないかという結論に達しました。
しかし、折角趣味で作るのですから、あまりにも無難なレシピでは挑戦する甲斐がありません。

「基本形でありながらも、こだわりの感じられるレシピ」
方針が決まったところでさらに調査を進め、ちょうど梅の実が出回る5~6月になりました。
梅は愛媛の「七折小梅の青梅」に決定。砂糖は無難に氷砂糖(ロック)を選択。
酒は「乙焼酎で本格派の果実酒造り」なる焼酎を、本格派という単語にやや畏れつつ注文しました。

作り方は至って簡単だったので省略します。

それから数週間。徐々に溶けていく氷砂糖、時々軽く揺さぶると溶けだした糖分がゆらゆらと揺れます。
3か月後。全体的にやや褐色になってきたので、試しにちょっと味見してみます。
まだまだ焼酎と梅の味がなじんでいない状態で正直あまり美味しくありませんでした。
まだ3か月だから、と自分に言い聞かせてみたものの内心は落胆して、これは失敗なのではないかと不安を感じました。

さらに3か月、季節はもう冬です。そんな年末に恐る恐る味見をしてみます。
いつの間にかすっかり褐色になり梅も良い感じにしわしわになっています。
梅酒らしい香り。そして程よく一体感のある味。これなら飲める。いやむしろ美味い。

結局、この年の梅酒は翌年の仕込みをする前に飲み切ってしまいました。

2年目は2瓶に増設して1年目と同じ梅を取り寄せ、基本のホワイトリカーと果実酒用の米焼酎で漬けて味比べをしました。
結果は、砂糖を少なくした為か正直1年目の方が美味しかった気がします。
そして今年、まだまだ3回目で「自分だけの味」には至りませんが、徐々に自分好みの味や作り方が出来てきた気がします。

最近、デパートの酒売り場で、2年前には見かけなかった紙パックの「梅酒用の日本酒」を見かけました。
これまでも日本酒で作る梅酒は美味しいという話は聞いていましたが、そのまま梅酒に使えるようなアルコール度数の高い日本酒は種類も少なく、障壁が高く感じられていました。
愛好家の日本酒で梅酒を作るという「こだわり」が徐々に一般化してきたのかと妙に感心しました。

翻って、日々の業務の中にも「こだわり」は存在します。
たとえば連結決算業務においても、こだわりの連結処理、こだわりの仕訳、こだわりのレポートをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
それらの「こだわり」を紐解き効率化・システム化の実現をお手伝いする。それが私が属するカスタムソリューション部です。

ぜひ、これぞ!という「こだわり」をお聞かせください。
日本酒で作る梅酒のように、それらの「こだわり」が新たな標準になるかもしれません。

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