2013.06.26

第175回 (A) 「アベノミクス」との距離感【経営・会計最前線】

すっかり昔の事のような気がしていますが、昨年末の野田元首相と自民党総裁安倍現首相の党首討論とその後の衆議院選挙結果は非常に興味深いものであったと記憶しています。

国民の幸福を謳う民主党政権が結果として国民の負託に応えられず、自民党に惨敗しましたが、政権与党になった自民党が打ち出した「アベノミクス」は、テレビの街頭インタビューを見る限りでは必ずしも個々人の生活に即座にプラスには働くようなものではないようです。
しかし、安倍内閣の支持率は決して低くはなく(むしろ高い)、黒田日銀総裁就任以降の「異次元緩和」による円安も相俟って、産業界を中心に「歓迎」ムードに包まれている状況が非常に興味深かったため、今回『「アベノミクス」との距離感』と題して書くことにいたしました。

ちょうど1年前に『欧州危機から日本の雇用回復のあり方を考える』と題して書きましたが、1年前とは経済(金融?投資?)環境は大きく変わりました。
為替はドル円で78~80円でしたが、現在は98~100円、日経平均株価は8,500円前後でしたが、乱高下はあるものの13,500円前後とドル円で25%、日経平均株価で60%もの変動です。実質的には昨年末からの半年の間の出来事です。
しかし、世界の主要国では若年層を中心に失業率は変わらず高止まりしており、株や為替によって変化が生じている環境とは大分温度差があります。

前回は日本の閉塞的な状況下での課題を『「不確実な未来に対する姿勢」の問題』と表現し、昨年の今頃に開催されたG20サミットで宣言された「『あらゆる措置』を施す事が必要な時がきている」と書きましたが、昨年末からの流れの中で現安倍政権が「異次元的対応」で臨む姿勢を示しました。
しかし、現状は金融を中心とする環境に著しい変化があるだけで、なかなか「アベノミクス」との距離を埋める具体的なイメージは湧きませんが、「アベノミクス」が個々人の生活に即座に何らかの好影響をもたらす事はないにしても、「なんとなく世の中が明るくなったような気がする」という話が身近でも聞こえ始めたり、「『日本経済の先行きは明るい』と感じる人が増加している」、「消費マインドに明るい兆しが出ている」という調査結果が出始めてきたという事は、「アベノミクス」との距離を埋める可能性を多くの国民が感じ始めてきているという事だと思います。

前回も書きましたが、ドイツのように「雇用の奇跡」(短時間労働やフレックスタイムの積極的な導入により雇用の減少を抑制する)による全体最適化と通貨安を背景とした外需による経済の立て直しが「アベノミクス」との距離を埋める手段になりえるのかは定かではありませんが、自らの生活に直接影響がないにも関わらず、株高、円安で企業業績が改善するだろうと言いうだけで、なんとなく気分が明るくなる。即ち、「自らがどう思うか」、「どう考えるか」、「どう行動するか」で無理だと思っていた事も無理でなくなるかも知れない。要は「自らの気持ちの問題」がカギだと思うのです。

私事ですが、昨年の10月から新たにディーバグループの仲間になったBI・CPM・ビッグデータ事業に特化した株式会社ジールで管理部門を担当しています。
参画当初は「どうなるのだろう?」「本当に大丈夫だろうか?」など不安が先行した事もありましたが、M&Aにより仲間になった企業のグループへの統合作業という滅多に経験できない機会を提供してもらったと考えれば、こんな素晴らしい経験機会はありません。

「大変だ!」→「チャレンジしているのだから当然!」
「どうすれば良いのだろう?」→「新たな仕組みを創ってしまおう!」
「いつまで大変な事が続くのだろう?」→「永久には続かないから、やれる事を今のうちにやっておこう!」

全ては自らの考え方1つだという事を、改めて体感できる経験となりました。

「アベノミクス」との距離感は、「アベノミクス」そのものが距離感を埋めてくれるものではなく、私たち1人1人が埋められると信じ、この機会になんらかの手段を用いて「アベノミクス」との距離を埋めなければならないと思っています。

ディーバグループは「他者貢献」を通して全(役社)員が燃え続ける事でビジョンである「100年企業の創造」の実現に向けて邁進してまいります。

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