2007.02.16

第18回 “不正会計”から感じたこと

公認会計士 斎藤 和宣

近年、「粉飾決算」「虚偽記載」「不正会計」など公開企業の不適切な情報開示に関する問題、事件が日本国内でも次々と明るみにでています。内部統制報告制度の導入が間近に迫っていることもあり、新聞等でも大きく取り上げられています。

それらの内容を追ってみると、登場してくる取引の仕組みや用語などは非常に専門的なものであったりするため”不正会計”の内容は難解な印象を受けるものが多いですが、汎用的に簡単に表現してしまうと、「連結範囲に含まれている会社に利益が計上されるような取引を、連結範囲外の会社と行う構図」と言えるかと思います。一般的に「粉飾決算」・「不正会計」といえば、架空取引を利用している場合でも上記の説明に当てはまる取引を行っているか、あるいは計上時期の前倒し・先送りという方法によっているかに整理できるかと思います。

こうした”不正会計”を生じさせないための方策としては、以下の3つの視点で考えることができると思います。

1)「粉飾決算」・「不正会計」を行う動機付けを排除する(経営層への過度な業績アップのプレッシャーや、過度なインセンティブ制度など))
2)「粉飾決算」・「不正会計」を発見する仕組みを作る(監視組織の設置や外部専門家の活用など)
3)「粉飾決算」・「不正会計」を是正する仕組みを作る(経営層からの独立性の確保)

ここであらためて感じているのは、財務諸表になってしまうと勘定科目と金額だけから説明される非常にシンプルな情報になってしまっていますが、その数字を作り出している背景には非常に奥が深い経済事象あるということです。「粉飾決算」・「不正会計」というのは論外として、適切な会計処理、情報開示を行うということは重要ですが、その一方で数字を利用する側はその数値の表面だけにとらわれず、背景にある事象を正しく理解することが大切ではないかと考えています。

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