2013.12.25

第188回 (A) モンスターペアレントの本当の問題【ケース・スタディー】

アウトソーシング事業本部長 兼 営業部長 永田 玄

数年前よりよく聞くようになったモンスターペアレント。いわゆるクレーマーは昔から一定の割合で存在しているはずです。しかしながら、昨今はその傾向がより顕著であるというような風潮ですが本当に昔より増えているのでしょうか?また増加しているのであれば何故、増加しているのでしょうか?

まずモンスターペアレントとは一般的には学校・教育委員会・自治体へ理不尽な要求をする保護者を指します。ではこの理不尽な要求とは具体的にどのような要求なのでしょうか?例としては「特定の児童は自分の子供と遊ばないで欲しいとリクエストする」「クラス編成についてリクエストする」「教育方法についてリクエストする(反発・反論)」「子供同士のケンカやいざこざに介入をする」などになるようです。要は他責思考からくる我儘をそのままリクエストすることです。そもそも学校とはそれまでの家族という小さな社会から他人という大きな社会を初めて経験する場であり、大きな成長機会です。よって学問だけでなく理不尽かつ不合理なことに直面した際に、自らの力で解決することを学ぶ場でもありますので、それらの経験機会を損なうような主張をすることは結果的に自分の子供にとって得にならないはずですが、他責思考ではその先に及ぼす影響までを考えることはできませんので、このような事になると考えられます。

それではモンスターペアレント数の推移はどの様になっているのでしょうか?色々と探してみましたが、一部の教育委員会が公表している数値はありましたが、大凡は公表されておらず、正確なデータを探し当てることはできませんでした。しかし別の統計軸にはなりますが給食費未納のデータは存在しており、平成元年0.8%台のものが平成11年には1.8%を超えます。そこから減少していき平成24年では0.8%台の20年前の水準に戻ります。給食費未納と保護者のクレーム数は必ずしも一致するわけではありませんが、比較対象としては比較的近いように思えます。平成元年以前の統計がないので判断できませんが、1%を切る水準であれば「一定割合」のレベルであり、「社会問題」のレベルではないように思えます。給食費未納のデータとある程度近いと仮説をたてると、もしかしたらモンスターペアレントに関しても、実態としては「一定割合」のレベルであり、「社会問題」のレベルでは無いのかもしれません。

しかしながら最も問題なのは、これだけ情報が発達した社会で2007年には流行語大賞にノミネートされるほど騒がれた「モンスターペアレント」がデータとして明確に集計されていないことにあります。数字は嘘をつきませんので、問題となる現象が発生した場合はその問題を数字で正確に表現する必要があります。そこを怠ると物事の本質を見誤り、改善アプローチも誤ることになるからです。

私はアウトソーシング事業本部に属しており、実際、お客様の決算業務を代行させていただいております。お客様の事業努力の結果を正しく・早く、処理・開示することを当該事業部が対応することにより、お客様側には徹底的に結果分析をすることに時間を割いていただきます。この事により起因を正確に把握し、改善アプローチ策を練り、未来の数値を作り上げている業務をしていただくことを目的としております。
本件を調べるにあたり、レギュレーション以外の部分でもお客様視点では気がつくことのない問題を数値で表現することにより、上記のサイクルが回り、ご導入いただいたお客様の財務諸表がよりいい方向に改善することを、より意識してサービス提供しようと改めて思いました。

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