2013.12.25

第188回 (B) テストが身に染みる【ものづくりの視点】

コンサルティング事業本部 コンサルティングサービス3部 次長 木村 浩之

テストといっても、学生時代徹夜して本番の時に結局寝てしまい悔しい思いをしたテストのことではありません。
本番で失敗しないためにテストを重ねるという意味でのテストのことです。

以前からこのメルマガで私がレースをやっていたことについては、書きましたが、先日、久々に鈴鹿の南コースでのレースにドライバーとして参加してきました。
今回は50台による耐久レースということで、私のチームは3人のドライバーでのエントリーでした。
他にもチームメイトが4組ほど出走し結構な大所帯で参加しました。この鈴鹿のレースは12月に行われることもあり、夜は各チームの忘年会も兼ねた年1回のお祭りのようなレースになっています。
我々も出走前日からコースに入って、練習走行を行いました。テストという意味からいうと、この練習走行こそがテストになります。エンジン、タイヤはほぼワンメイクで変更できる部分がほとんどないため、主に車両のセッティングを変更してはテストするということを繰り返します。ギヤ比や車両の前後バランス、トレッド(左右のタイヤ間の幅)等を変えて走りやすくタイムの出るセッティングを探します。昨年のデータをベンチマークとしてテストをはじめ、一応、理論立てて考えながらセッティングを詰めていきます。
テストの目的は、上記のセッティングを煮詰めていくことも重要ですが、実はもう一つ重要なことがあります。そう、不具合を出すことです。走っているうちに、思わぬ部分でボルトが緩んでいたり、見た目ではわからないけれど劣化したパーツが壊れていたりというように実際に走ってみないとわからない不具合をこの段階で出すこと、できれば出し切ってしまうことです。

今回のテストの結果、練習走行の終盤で原因不明のトラブルが出ました。
コーナーで荷重がかかるとアクセルを踏んでも思うように車が前に進んでくれないという致命的なものです。いろいろ修正しては、テストしてみましたがなかなか治りません。走るほど、タイムが下がっていきます。日没時間も近づき練習走行時間もあと少し。原因が分からず困り果てていましたが、ひょんなことで判明しました。オイルで汚れているはずのブレーキローターにきれいな部分があります。よく見ると、普段は絶対外れないはずのブレーキローターを固定しているボルトが欠落していました。そのため、コーナーでブレーキローターに荷重のかかるたび、ずれが発生してブレーキを踏んでいないのにブレーキを踏んだような状態になってしまっていたのでした。落ちてしまったボルトを付け直して、再度テストしてOKであることを確認しました。
チームメンバー共々、心からホッとしました。その時、チームメンバーから出た言葉が「明日の決勝レースで起こらなくよかった!」です。この言葉を聞いた瞬間、普段の仕事とレースが重ね合わさり、「ああ、テストってやっぱり大事だよね」と深く身に沁みました。決勝レースの結果は、他車のスピンに巻き込まれたりしたため50台中22位というあまり満足のいくものではありませんでしたが、タイムは昨年よりも大幅にアップしており、来年大いに期待を持つことができる結果だったので、チームとして成果ありでした。テストを行うこと、十分に重ねることが今回の成果を生んだと思っています。

ディーバ社では、普段よりお客様にテストや検証をお願いしております。大したことはない部分であってもテストや検証をお願いすることがあり、こんなところでなんでテストや検証が必要?と思われる方もいらっしゃるかと思います。
我々はお客様に本番で失敗していただきたくはないと思い、テスト検証をお願いしております。手間がかかることは十分承知しておりますが、我々がお勧めしますテスト検証には、ぜひともお付き合いいただきますよう心からお願いいたします。

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