2014.04.09

第195回 マンタが見たい!! 【ディーバ哲学】

コンサルティング事業本部 コンサルティングサービス1部 マネージャー 井上 裕介

皆様はオニイトマキエイという生き物をご存知でしょうか?世界最大のエイの仲間でマンタの愛称で知られています。大きいものでは体の横幅8m、体重3tにも達します。
スキューバダイビングをされる方には非常に馴染みの深い、ジンベエザメ、ハンマーヘッドシャークと並ぶ、私の3大憧れ大物の一つです。
私もスキューバダイビングが趣味なのですが、マンタが好きで好きでたまりません。海の中でまるで空を飛んでいるかのように優雅に泳ぐその姿は本当に美しく、時間が止まったかのように見入ってしまいます。地球上でもっとも美しい生物なのではないでしょうか。

通常スキューバダイビングを行う場合には事前にその海域でどのような生物が見られるのか、その海域の注意点、ダイビング計画などをブリーフィングで確認を行います。
そして、ブリーフィングを通じて、ダイビングガイドに自分が何を見たいのか、何を期待しているのかをはっきりと伝えることが大切です。

スキューバダイビングと一言で言っても、ダイバーごとに興味のあるポイントは様々で、私のように大物や地形にしか興味がないダイバーもいれば、エビやカニ、小魚といったいわゆるマクロ生物にしか興味がないダイバーもいます。
一方、ダイビングガイドにもそれぞれの持ち味・強みがあり、大物や群れを探すのが得意なガイドもいれば、マクロ生物の知識や発見に長けているガイドもいます。 海にエントリーした後では十分なコミュニケーションが取れませんので、ブリーフィング時に自分の意思をはっきりと伝えておかないと、自分が興味のない小物探しでダイビングが終わってしまうことがあり、不完全燃焼で終わってしまうことになりかねません。
たとえめったに見られないような貴重なエビやウミウシを得意気に紹介されても、興味のない私には退屈なダイビングとなってしまいます。 なので、私ははっきりと「マンタが見たい!!」と伝え、ガイドにはマンタ発見を期待して海に潜ります。

このようなスキューバダイビングでの経験をふと考えると、現在の仕事にも通ずるところがあります。
お客様が要望されるテーマは非常に多種多様で、かつ実現したいご要件は特定されています。
一方で我々コンサルタントにも得意分野・苦手分野はあります。

自分自身へ問いかけます。「コンサルタントは自分の得意分野をお客様に押し付けてはいないだろうか。そして、自己満足だけで終わってはいないだろうか。」と。 めったに見られない、貴重なエビであっても、興味のないダイバーには何の価値もありません。マンタが見たいダイバーにはマンタを見せなければ本当の満足は与えられないのです。

我々導入コンサルタントはお客様のテーマをはっきりと見極めたうえで、プロジェクトを遂行しなければなりません。プロジェクトが長期間に及ぶと当初のテーマを見失いそうになることもありますので、ぶれることなくテーマを意識しながら進めていく必要があります。 そのためにもお客様自身の意思を、我々コンサルタントが素直に意思を受け取る姿勢が改めて重要であると思います。 海の中ではないのですから、コミュニケーションも十分取れるはずです。

「マンタが見たい!!」というダイバーのリクエストに対し、珍しいエビを紹介したい衝動を抑えて、マンタを探しあて、マンタを見せられるようなガイド。 そんなプロであり続けたいと思います。

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