2014.05.21

第198回 (A) 技術的特異点 【ものづくりの視点】

統合会計事業本部 統合会計事業部 マネージャー 中谷 泰俊

私がこれを書いている今、コンピュータソフトと人間で将棋のタイトルを賭けた「第3回将棋電王戦」が行われています。
将棋の世界では最強のソフトが、人間のプロの指し手に迫る勢いを見せており、数年の間にソフトの方が人間を凌駕するのではないかと言われています。
これと同じことが、いずれ人間の思考の世界でも起こると言われています。
つまり、コンピュータの思考が人間の思考を上回る時が近づいているとのことです。
レイ・カーツワイルによれば、それは2045年ぐらいに起こると予測されており、その入れ替わりの時期は「技術的特異点」と呼ばれています。[*1]

この特異点に到達すると、人間の能力を超えたコンピュータ自身が、技術をさらに加速させるようになり、指数関数的な技術と思考の爆発をもたらすと考えられています。
人間の生活が後戻りできないほどに変容してしまい、それは理想郷でも地獄でもないが、ビジネスモデルや、死をも含めた人間のライフサイクルといった、人生の意味を考えるうえでよりどころとしている概念が、このとき、すっかり変容してしまうとされています。
これは歴史の主役が人類ではなくなり、人類ではない何か別のものが歴史の主役となるであろうということを意味しています。
そこでは、「強い人工知能」や「ポストヒューマン」と呼ばれる存在が科学技術の進歩を支配することになり、それ以降の歴史書に主役として書かれるのは今の人類ではない何かとなるということです。
ちょっとさみしいような複雑な気分になりますが、2045年という予測はともかく200年~300年のスパンで考えると、いずれはこのような時が来るのかもしれません。
そのような未来になった時、私のようなソフトウェア開発者の仕事はどのようになっているのでしょうか。また、弊社のご支援している連結決算業務はどのように変化しているのでしょうか。
時には、そのような遥か遠い未来のことを想像しながら仕事の課題に向き合うことによって、いつもとは違った視点のアイデアも生まれるかもしれません。


*1 レイ・カーツワイル「シンギュラリティは近い―人類が生命を超越するとき」
http://www.amazon.co.jp/dp/B009QW63BI/

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