2007.03.16

第20回 関連当事者の開示に関する会計基準

公認会計士 斎藤 和宣

前回に続き今回は2008年問題の1つである「関連当事者の開示に関する会計基準」について、そのポイントを整理したいと思います。「関連当事者の開示に関する会計基準」は昨年10月17日に企業会計基準委員会から公表されており、関連当事者の開示が国際会計基準審議会との会計基準のコンバージェンスに向けた共同プロジェクトにおける検討項目となったことを踏まえて整備されたものです。

会計基準の概要によれば、従来の開示内容と比べ以下の点が見直されています。

1)関連当事者の範囲:「財務諸表作成会社の共同支配投資企業」、「共同支配企業」、「親会社の役員・近親者が議決権の過半数を保有する会社及び子会社」などを関連当事者として追加的に明示
2)開示すべき取引の範囲:連結子会社と関連当事者との取引についても開示対象
3)関連当事者との取引に関する開示:関連当事者との取引に関わる貸倒懸念債権や破産更生債権等に係る情報として、貸倒引当金繰入額や貸倒損失等に関する情報も開示
4)関連当事者の存在に関する開示:親会社の情報としては親会社の名称等を開示。重要な関連会社については、その名称と要約財務情報を開示

今回の見直しにより、特に「2)」への対応について留意が必要だと思われます。これまでのような親会社の情報だけでは不足するため、子会社からこれらの取引情報を収集する必要があります。そのためには、子会社に関連当事者の対象者を明確に提示し、報告対象となる取引を理解してもらうことが必要になり、その上で関連当事者との取引を収集するための手段を準備しておくことが求められます。

なお、内部統制報告制度において関連当事者との取引は、信頼性の確保の対象となる「財務報告」の中の「財務諸表の信頼性に重要な影響を及ぼす開示事項等」に含まれる「財務諸表の作成における判断に密接に関わる事項」として位置付けられています。

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