2014.07.30

第203回 連結の現場から改めて見る「経理・財務部門の戦略」 【経営・会計最前線】

中日本営業部 部長 相田 健太郎

「戦略」とは、「如何に不要の戦を略するか」という意味であり、「する事」と「しない事」を明らかにすることが重要です。連結会計の現場における動向から、この重要性を強く感じます。
改めて「戦略」とは何かについて、営業という立場におりましても、お客様の連結会計現場から見えてくることがあります。そもそも企業における戦略とは、長期的な視点で企業活動の方向づけをすることですが、漢字で言うところの「戦略」とは、「如何に不要な戦を略するか」という意味であり、英語のStrategyも「何をしないかを決める」ことです。

経営者であれば長期的観点(10年以上の時間軸)で何をやらないかを決める、つまり「やめさせる覚悟」を持ち、これに伴うマイナス面を受け止める必要があります。
では経理・財務系の現場ではどうでしょうか。一般的な中期経営計画の対象期間は3年間程度です。本来、これは時間軸としては戦略とは言わないものの、連結会計現場のマネジメント層、例えば経理部長、経営企画部長といった役職の方々に当てはめると、当該部署としての社内戦略の基礎になる内容であり、対象となる期間かと思います。少なくとも今期どうするか、では戦術にもならず、状況対応になってしまいますが、実際に多々見受けられる現象が「急」な人材不足です。これには属人化リスクや退職リスクも含まれています。

私の担当している中部地区では、グローバル化を軸とした拡張路線を進む優良企業が多くあります。
この流れに伴い、連結視点で物事を捉えて行ける人材の希少性が増しています。連結実務経験を有する経理部の優秀な人材が、例えば、経営企画機能側にご異動になることを多々見受けます(重いミッションと共に)。結果として主に経理部側(制度連結側)がリソース不足に陥ります。連結実務経験のある人材はマーケットに潤沢には存在していない状況であり、且つ、育成には2~3年は要するのが通常であるため、補充も容易ではありません。この流れはグループの拡張、グローバル化を推し進める中では予想できていてもおかしくはなく、戦略のある経理部長様等は既にその前から対応施策を練っていらっしゃるケースが多々あります。

対応方法の1つは連結会計業務の標準化です(場合によってはグループ経理業務の標準化です)。主にシステムを整備し、且つ、自社の連結決算業務フローをきちんとマニュアル化することです。単純なシステム入れ替えを目的とはせず、きちんと業務設計を再確認(或いは再設計)した上で、フィットする内容でシステムを導入する点がポイントです。属人性を可能な限り極小化し、手を動かす部分を極力自動化し、人事ローテーションに耐えうる標準業務フローを確立するのが主なゴールとなります。目的のためには連結固有のスキル習得をある程度「やめさせる覚悟」が必要にはなります。しかし、連結会計業務はその特殊性と難易度、業務範囲の広さ、何よりもグループ会社とのコミュニケーション力の必要性から、やはり一定の経験値を得ない限りは仕組みがあっても活用できる領域にまではなかなか至らず、一部のメンバが到達したと思った頃には、結局異動時期がやってきます。
豊富なリソースを維持できる会社、連結のスペシャリストを育成したい会社は別として、一般的にはシステム導入のみでの限界がここにあるようにも思います。
そこで、次いで考えられるのが「決算業務アウトソーシング」です。上場企業であれば開示業務は重要な責務であり、容易に「やめさせる覚悟」はできないと思いますが、これだけアウトソーシングを活用する業務が増えている昨今、まさに「決算業務のアウトソーシング」も戦略の観点と、開示業務自体が社内付加価値を創出し辛い今の現実から、1つの選択肢になり得ます。

我々ディーバ社は創業以来17年、連結「専業」カンパニーであり続けており、上記いずれのニーズにもお応えすることが可能です。システム導入により業務標準化・高度化を推進し、属人化リスクをヘッジするご支援も去ることながら、より付加価値の高いグループ経営管理業務に注力いただくべく、開示業務、連結決算業務をお引き受けすることも可能です。また、併せてグループ経営管理高度化を推進するご支援自体が我々の大きなミッションとなってきております。

より先を見据えた財務・経理部様の戦略上、「する事」と「しない事」をどう選択されるか、業界最大のノウハウを持ってこれをご支援させていただければ幸甚です。

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