2007.04.13

第22回 リース取引に関する会計基準等公表

公認会計士 斎藤 和宣

2008年問題の1つとして取り上げられていたリース会計の見直しですが、「リース取引に関する会計基準」および適用指針が先日3月30日に企業会計基準委員会から公表されました。今回の見直しの最大のポイントは、これまで一定の注記を条件として、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて処理できた所有権移転外ファイナンス・リース取引について、当該処理を廃止して通常の売買取引に係る方法に準じて会計処理を行うこととした点です。

「本会計基準等の概要」によると、今回の見直しには主に以下のポイントがあります。

1)借手側の会計処理の主な内容
●取引開始日に、リース資産及びリース債務を計上する
●利息相当額を原則はリース期間にわたり利息法により配分するが、例外も認める
●減価償却費はリース期間を耐用年数、残存価額はゼロとし、償却方法は自己所有の固定資産と同一でなくてもよい
●重要性の乏しい取引は通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を認める(下2つは所有権移転ファイナンス・リース取引との主な相違点になります)
2)不動産に係るリース取引の取扱い
●不動産についても取引の分類を行うが、土地については所有権の移転条項又は割安。購入選択権の条項がある場合を除き、オペレーティング・リース取引に該当するものと推定
3)適用初年度開始前のリース取引
●原則は新基準に従い処理し、変更による影響額は特別損益で処理する
●例外として期首に取得したものとしてリース資産等に計上する方法、又は一定の注記を条件に通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を適用することを認める
4)他の基準等との関係
●「中小企業の会計に関する指針」では過重負担とならないように簡便な会計処理も検討
●「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」も改定することを予定

適用時期も「平成20年4月1日以後開始する」事業年度からとなり、当初は時期のずれ込みの可能性もありましたが予定通りの適用となりました。ほとんどの企業がリース取引を利用している状況の中、準備期間が1年を切り(四半期決算では適用しないこともできますが)親会社にとってはグループ会社も含めた対応が急務となっています。

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