2007.05.18

第24回 企業会計における減価償却制度見直しへの対応

公認会計士 斎藤 和宣

4/25に日本公認会計士協会より監査・保証実務委員会報告第81号「減価償却に関する当面の監査上の取扱い」が公表されています。基本的に、これまでどおり法人税法にしたがった減価償却は監査上妥当なものとして取扱うことができるものとされていますが、償却方法の変更等にあたって会計方針の変更に対する考え方などが整理されています。

まず今回の平成19年度税制改正における減価償却制度の見直しのポイントは以下の通りとなります。
1)償却可能限度額及び残存価額を廃止し、備忘価額(1円)まで償却可能
2)償却可能限度額まで達していた資産は、残存簿価を5年間で均等償却
3)従来の定額法、定率法から残存価額を考慮しない定額法、定率法に変わり、定率法の場合にはいわゆる250%定率法

ここで、定額法、定率法について新旧それぞれの方法があり、企業会計上4通りの償却方法が適用可能ですので、これらを新規取得資産、既存資産にどのように適用するのかがポイントとなります。

【新規取得資産】
・旧定額法から新定額法への変更や、旧定率法から新定率法への変更は、法令等の改正に伴う変更に準じた正当な理由による会計方針の変更として取扱われます。
・一方、旧定額法から新定率法、旧定率法から新定額法への変更は当然ながら法人税法の変更だけでは正当な理由にはならないとされています。

【既存資産】
・新規取得資産の方法に合わせて既存資産の償却方法の変更が考えられますが法人税法の改正に伴う変更という理由のみでは正当な理由に該当せず、変更理由の合理性が必要になります。
・また、残存簿価について5年間での均等償却は監査上も妥当なものとされていますが、税制改正を機に一括損失処理することは減損損失等の理由が無い限り容認されないとされています。

監査上の取り扱いも明示されましたので、これを踏まえた会計方針の検討、決定が必要になっています。

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