2007.06.01

第25回 過年度遡及修正に関する検討状況

今年に入って企業会計基準委員会において過年度遡及修正に関するリサーチが始まり、3月からは過年度遡及修正専門委員会が設置され、6月の公表を想定した論点整理が進められています。議論は、会計方針の変更、重要な誤謬、表示の変更、廃止事業の開示、セグメント区分の変更のほか、四半期財務諸表固有の遡及修正の論点も含めて検討されています。

公開されている企業会計基準委員会の審議資料等をみると、大枠で以下のような項目・内容で整理されつつあるようです。
1)会計方針を変更した場合:
現行の注記による対応から過年度財務諸表への遡及適用による対応を検討するが、すべての場合に有用な情報になるとは限らないという観点も考慮する。
2)表示方法を変更した場合:
日本においては表示方法も会計方針に含めていることを踏まえ、会計方針の変更と同様に過年度財務諸表の遡及再分類による対応を検討する。
3)会計上の見積もりを変更した場合:
新しい事実による見積もりの変更となることから、当該年度及び将来の年度に反映する方向での検討となりそうであるが、臨時償却などの実務との調整が必要。実質的には減価償却を中心とした議論になっている。
4)セグメント区分を変更した場合:
現在の実務でも遡及適用が認められていることや、もともと会計方針の変更として扱ってきたことから、1)のように遡及適用とする方向で検討する。
5)報告事業体を変更した場合:
報告事業体変更の定義を前提とし、米国基準では過年度の財務諸表への遡及適用が求められており、実際に有用性が高まることも期待できるが、新たに報告事業体に含まれることになる子会社等があった場合など、遡及修正が必ずしも有用でないケースがあることも考慮する。

その他、誤謬の定義やその取り扱いについても論議されています。今年6月には論点整理が公表され、その後公開草案へのコメント反映を経て会計基準になっていくと思いますが、いずれにしても遡及修正を全く行わないという可能性はきわめて低いと考えます。したがって、遡及処理内容について理解を深めて備えることも重要ですが、過年度遡及修正を効率的に実施できる仕組み・環境の整備を行うことも必要になってきています。

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