2016.06.01

第253回 (B) 人と人工知能(AI)の競争はいつまで続くか

CFOオフィス事業本部 TMS事業部 マネージャー 吉田 英樹

人は生まれてから成長する過程において、モノを作っては壊し、壊しては作りを繰り返します。初歩段階では音、におい、味覚、手触り、形、重さ、色などの感覚を身につけるために、貪欲までに情報を得ようとします。
その過程において、おさまりがいいもの、かっこいいもの、落ち着くもの、などの気分と事象を記憶して、再現できるようになります。次の段階では、何らかのきっかけで特異点を見出して、その事象からさらに新しい事象を発見し、記憶していきます。最終的に、人は学ぶべきポイントに重みづけをして、そこに必要な情報を得ることに注力し、閃きとともに専門的な領域に進んでいきます。ある人はスポーツ分野に、ある人は芸術分野に、ある人は研究分野に進み、記録を作っては破り、作品を作っては壊し、理論を作っては否定するといった、3歩進んで2歩下がる地道な積み上げで、その人自身とその分野が進化していきます。

練習方法が正しかったのか、自分の内にあるものが表現しきれているのか、分析に必要なデータの取得方法は他にないのか、などを自問自答しながら壁を乗り越えていきます。つまり、成長、進化のベースとして必要なものは、正しい情報(認識)とたゆまぬ情熱と言えます。例えば、正しい情報が少ない状況で、情熱ばかり先走ってしまうと、結果を急いでしまい、ドーピング問題、盗作、論文改ざん等が生じてしまいます。逆に正しい情報があっても、情熱が無ければ、人は行動しなくなります。

さて、人工知能(AI)についてお話を移しますが、AIの進化に必要なものとして、最近実現できるようになったと言われているディープラーニング(深層学習)があります。実はこのディープラーニングは、これまで述べた進化の過程における情報収集と処理、記録をすることと類似しています。なぜならば、幼児の学習パターンがディープラーニングの典型例とされているからです。AIは人と違い、休むことなくディープラーニング(情報収集と自己学習)を行い、忘れることもなく、関連情報の紐づけも膨大かつ瞬時に行うことができます。つまり、人が積み上げてきた過去の情報を取り込み、すさまじい処理能力で最適とされる解答を導き出すことができるのです。そのため、AIが人を超えるということはごく最初の通過点でしかなく、通過したことによるその先にあるシンギュラリティ(技術的特異点)を超えた、人が想像つかない世界観の中で、AIをどう使うのかを考える段階になっているといえます。しかし、AIと言えども、正しくない情報や、正しくても古い情報だけをベースにしては、解答を誤ってしまいます。

足元のお話に戻りますが、リアルタイムかつ正しい情報はAIのみならず、経営者においても必要になります。とりわけ、会社にとって大切な資金(キャッシュ)の情報をリアルタイムかつ正確に把握しておくことは、とても重要になります。これまでは国内という比較的信頼がおける閉ざされた環境で資金管理をすれば良かったとされています。しかし、グローバル化が進み、海外売上高の比率が高くなってきた現在においては、信頼だけでは対応できないことから、システムという明朗な管理体制のもと、ガバナンスを強化する必要が出てきました。当社では、皆様の会社が進化、成長していくために必要な情報(資金)をリアルタイムに正しく、しかも簡単に把握し、ガバナンス強化を行ったうえで、次のステージ(資金活用やヘッジなど)に進んで頂くお手伝いを差し上げております。

MAIL MAGAZINE

メールマガジン

NEWS

ニュース

SEMINAR / EVENT

セミナー / イベント

セミナー/イベント一覧を見る

お問い合わせ