2016.09.21

第261回 (B) 趣味を極めた先にあるものは?

プロダクトソリューション事業本部 管理会計事業部 事業開発部
製品開発グループ マネージャー 小川 明子

こちらのメルマガを読まれている方の中でも、趣味で楽器を演奏される方も多いと思いますが、邦楽の楽器を趣味にされている方もいらっしゃるでしょうか。 琴、三味線、尺八、篠笛といろいろありますが、なかでも篠笛はお祭りのお囃子などでも耳にするので馴染みがあるのではないでしょうか。演奏会の機会はそう多くありませんが、大田区に住んでいた頃、毎年春に篠笛の演奏会があることを知りました。夜、屋外でライトアップして行われ、篠笛だけでなく小鼓、三味線、尺八、ピアノとの演奏もありました。何年も前のことですが、初めて聞いた篠笛の音色はとても美しく、その時の感動は今でもよく覚えています 。 こんなに美しい音色を奏でる篠笛のことをもっと知っていただけたらと思い、初心者ながら簡単に紹介してみたいと思います。

篠笛は写真のように口をあてる歌口と指でおさえる7つの手孔(てあな)があるシンプルなものです。 歌口を口にあてたら、両手の指で手孔をおさえます。この手孔をあけたり閉じたりするのと吹き方で音程が変わります。また、本来は竹で作られているものですが、初心者は写真のようなプラスチック製で始めることが多いようです。

次に楽譜ですが、五線譜ではなく数字譜になります。一ニ三四五六七(呂音/低音)、1234567(甲音/高音)等の数字で表され、縦書きのことが多いです。呂音と甲音は、おさえる指は同じなのですが、吹き方(強弱)によって音程が変わります。一ニ三四五六七がドレミファソラシとほぼ同じ音になり、五線譜の下に数字が書かれているような楽譜もあります。 また、篠笛の演奏曲というと、最初に「かごめかごめ」「さくら」「荒城の月」などを習いましたが、いろいろな篠笛の本を見ていると、「いい日旅立ち」「川の流れのように」「もののけ姫」などの楽譜もあり、知っている曲を演奏できるのは楽しいものです。  

笛と楽譜がそろったところでいよいよ吹いてみると、なかなか音が出ません。小学生の頃に吹いたリコーダーのように吹けば音が出るようなものではないのです。呂音(低音)は少し練習すると出るようになりましたが、甲音(高音)は音が出るまでに何か月もかかりながら、美しい音となるとまだまだです。歌口の位置・角度や吹く強さを工夫し試行錯誤してようやく基本的な音が出せるようになりました。こんな風にやや難しい分、音がきれいに出た時はとてもうれしくなります。

基本的なことを覚えたところで、最近のお稽古では技術的なことよりも内面的なことが増えています。曲を理解し、強弱をつけながらなめらかになることを意識し、一緒に演奏する人と合わせるように心がけるなど。そうすることで、演奏がとても良くなるのを感じます。また、邦楽の話を聞けるのも楽しみの一つで、篠笛のお稽古の時間は独特の世界が広がっていてとても充実した時間となっています。

実はこの篠笛を習い始めたきっかけは、大田区の演奏会で募集した一年限定のワークショップでした。楽器とは縁がなかったものの一年だけならと始めたのですが、一年たった頃には継続希望が多く継続することになったのは、そういう内面的なものを大切にし奥行があるところや、邦楽独特の趣のある雰囲気からではないかと思います。

篠笛を始めてもう何年かたちますが、ふと気づくと仕事とも重なることがあり、仕事にも良い影響があるように思います。 以前、先輩に「何か一つ趣味を極めるといい」と言われたことがあり、極めることは何につながるのだろうと何となく頭の片隅にずっと残っていました。極めるまではまだまだ遠いし、趣味を極めた先にあるものは人それぞれだと思いますが、目的に向かって集中して試行錯誤しながら進んでいくところや、技術的なことだけでなく内面的な部分やコミュニケーションを大切にすることなど仕事と重なる部分もあります。それにより、仕事を客観的に見れたり、また別の世界で極めた人と接したりすることはとても良い刺激となり、得るものが多くあるように思います。篠笛の時間も大切にしつつ、これからも仕事に良い影響を与えて行けたらと思います。 また、皆さまも機会がございましたら、篠笛など邦楽の世界にも触れていただけたらと思います。

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