2016.12.14

第267回 クリエイティブな都市には“光”が集まる?

取締役 カスタマーエンゲージメント本部長 寺島 鉄兵

「ちょっと相談にのって欲しい」。ある日、友人から連絡をもらいました。話を聞いてみると「最近は低コストで簡単に起業ができるらしい。自分も開発したいビジネスアプリがあるのでチャレンジしようと思う。ただ、どうやって会社を作ればよいのかよくわからない。教えてもらえるか?」という内容でした。
法人の登記手続きは、手続き自体はそれほど複雑ではないものの、各種書類を整えたり、関連するその他作業などが多々あり、地味(?)ではあるものの、それなりに神経を使って作業をしなければなりません。ただ、自分自身が登記関連の実務に携わったのは何年も前であり、今のご時世、色々と進化しているのではないか?と思い、改めて調べなおしてみました。少し調べると、予想通り様々な進化があり、せっかくなら新しいやり方を試してみよう、という話になりました。

この数年の進化の担い手はテクノロジーを活用したイノベーティブな企業達です。例えばクラウド会計で有名なfreee。記帳作業の自動化、省力化で有名ですが、サービスの幅は法人登記関連にまで広がっています。例えば、定款作成機能を使うと、ウィザードに沿って進めるだけで簡単に法務局に提出するための定款が作成できます。少し込み入った相談が必要な場合は、オプションサービスでfreeeのインフラから司法書士にダイレクトにオーダーができます。今回は登記後の税務手続きのために、友人の税理士さんに手続きを依頼することにしました。依頼してみると、「わかりました、freeeを使っているのですね。では、freeeで私用(税理士さん)のIDとパスワードを作ってください。勝手にログインして後は全てやっておきますので」とのことでした。税理士さんもすっかり手慣れたものです。おかげさまでfreeeのインフラを中心に、スピーディーに登記にこぎつけることができました。
また、会社のブランドロゴの作成は99designsを利用しました。サイト上でデザイン案を公募すると、1週間もしないうちに約10か国から50を超える優れたデザインの応募を集めることができました。いわゆるクラウドソーシングの力です。
その他、アプリの開発会社とは、ChatWorkを利用して、プロジェクト管理とコミュニケーションを実施しています。ここまでのプロセスの中で、電話はほぼ登場せず、クラウドサービス、SNS、その他アプリの活用で、大部分のコミュニケーションが完結したことに、今さらながら驚きを禁じえませんでした。改めてイノベーションによる世界の変化の大きさを体験した次第です。

さて、話は変わりますが、リチャード・フロリダという方の執筆した『クリエイティブ都市論』(2009)という書籍があり、その中で、ある研究者の興味深い研究に触れられています。それは、衛星画像から分析した都市ごとの光量の集中度を元に、特許申請数など様々な指標との相関を分析し、都市のクリエイティビティや繁栄を測るというものです。色々な角度からの分析により、光量が集中している都市から、都市の繁栄を推計することができるという主張がなされています。

(写真は参考イメージ)

本書では、世界の中でも特に光量が集中している地域を“メガ地域”と呼んでいます。この研究によると、北米はもちろん、日本も東京を中心とした広域関東圏を含め、4つのメガ地域が存在しており、世界の中でも屈指のイノベーティブな都市の可能性を秘めているということです。日本においては、少子高齢化による社会・経済構造の変化は避けて通れません。その中でも、前述のような企業がどんどん生み出されるような社会へ脱皮し、“光量”を集めるメガ地域として持続的に発展できるよう、これまで以上にイノベーションへのチャレンジが不可欠となっています。

弊社もこのたび、日本、北米に続き、メガ地域の一角をなすロンドンに、新たな拠点を開設いたしました(プレスリリース)。新たな拠点を生かし、これまで以上に、グローバル市場で戦うお客様を、よりお客様の近くでご支援していきます。加えて、メガ地域のイノベーション能力を取り込みながら、弊社自身もイノベーティブな企業として進化できるよう、これからも精進していきたいと思います。

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