2007.06.29

第27回 税源移譲とグループ内組織再編

公認会計士 斎藤 和宣

今月の給与が支給された頃かと思いますが、給与明細に同封されていた住民税の通知書を見て6月からの税額が気になった方も多いかと思います。これは「税源移譲」といわれ、国への納税(国税)を減らし、都道府県・市町村への納税(地方税)を増やすことを目的とした取組みによるものです。税源移譲は「三位一体の改革」の1つですが、「三位一体の改革」というのは「地方に出来ることは地方に」という理念のもと、地方分権を進めるために「国庫補助負担金改革」「税源移譲」「地方交付税改革」を柱とする改革です。

今回の税源移譲に伴い所得税率、住民税率が下記のように変更になっています。
【所得税】
平成18年まで:10%から37%までの4区分
平成19年から:5%から40%までの6区分
【個人住民税】(大田区の例)
平成18年まで:5%から13%の3区分
平成19年から:一律10%

この変更により、特に若年層のサラリーマンは所得税から住民税へ移った割合が大きいため、目立った事項として感じたと思われます。実際には、今年1月からの所得税の源泉徴収が減額され、今月6月からの住民税の源泉徴収が増額されていますので、収入が増えた時は気にならなかったことも収入が減ると敏感に感じたのだと思います。

ところで、今回の事象は税源移譲だけとれば基本的には国税を地方税に移しただけですから、国全体でみれば税収は変わりませんし、国や自治体が行う活動の全体は変わりませんが、狙いとするところから考えると活動原始(税収)をどこに寄せるかによって公共サービスの質が変えられることを前提としていると考えられます。たしかに、この考え方を企業経営に置き換えてみると、連結ベースでとらえてしまうと違いが無かったとしても、グループ内の組織再編(会社の分割、合併など)によって、その資金配分や企業活動権限に変化を与えることで業績向上につなげることができると考えられます。それゆえ、現実にも企業価値向上を目指す、グループ内における組織再編があるということが理解できます。

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