2017.01.25

第270回 (A) 一石三鳥となるポイントを探せ

プロダクトソリューション事業本部 連結会計プロダクト開発部
連結会計システム開発第一グループ グループ長 中西 明

数週間ほど前から、我が家の愛車でブレーキを踏むとキーキーと音が鳴るようになりました。一般的に、ブレーキのキーキー音はブレーキパッド交換時期のお知らせということで、さっそくディーラーで交換費用を見積もってもらったところ、金額を聞いてびっくり。消耗品の交換に対して、そこまで払いたくないよ・・・と思えてしまうような金額でした。

そこで、街の修理屋さんに電話で相談したところ、ディーラーで提示された金額よりもはるかに安く対応できる見込みがあるとのことで、であればお願いしようということで車の型式を正確にお伝えしたところ、まさかの「その車はうちでは対応できません」との回答。その後、いくつかのお店にも確認しましたが、やはり同様の回答でした。

最近は電動パーキングブレーキが採用されている車が多く、我が家の車にもそれが採用されているのですが、そのうち一部の車種ではブレーキパッドの交換に専用のコンピューターが必要であり、ディーラーでなければ対応できないとのこと。

不幸にして我が家の車もその残念な車種の一部とのことで、ディーラーでの交換を余儀なくされてしまいました。

 電動パーキングブレーキというと、その名の通りパーキング(サイド)ブレーキを電動で制御する仕組み・・・なわけであり、個人的にはその仕組み自体にはほとんど魅力を感じておりません。しかし、現在はこの仕組みを前提として様々な機能が生み出されております。例えば信号待ちで停車中に、ブレーキペダルから足が離れてしまっても停車状態を維持してくれるオートホールド機能であったり、坂道発進時にも後退しないヒルクライムアシスト、前を走行する車に対して常に一定の車間距離を維持した状態で自動で加減速を行ってくれる自動追従クルーズ機能など。

車を止めるという目的を考えた場合、パーキングブレーキ自体が電動であろうが手動であろうが、ほとんどの利用者にとってはそれほど大差はないと思うわけですが、そのどちらの手段を採用するかによって将来実現できることは大きく変わってきます。

 このようなケースは我々のソフトウェア開発の中でもよく直面することですが、このパーキングブレーキの件で気になったのは、その電動化に伴う諸々の機能が誕生した経緯でした。パーキングブレーキを電動化したことにより、アレやコレやソレの実現へと想いが至ったのか、或いはアレとコレとソレを実現したくて、それを実現する共通の手段としてパーキングブレーキの電動化に至ったのか。恐らく後者または後者寄りの経緯であろうとは思いますが、何れにせよ一つの仕掛けを作ることによって、それが多くの価値を生みだす足がかりになるということは、我々開発に携わる人間としては理想的な形の一つです。

 日々、お客様より様々なご要望を頂戴しており、また我々開発陣としても実現したいことは多々あり、中には夢のようなコトも思い描いたりしているわけですが、その夢のようなコトであったとしても、それらの実現に近づくための布石となるポイントは必ずどこかにあるはずで、そのポイントがどこなのかを常に探りながら、将来に繋がる効果的な開発に取り組んで行きたいと思っております。

余談ですが、我が家の車には電動パーキングブレーキが採用されていると書きましたが・・・・・・、ほぼそれだけなのです。電動パーキングブレーキの恩恵で実現できるアレとかコレとかソレは装備されておらず、要するに将来的に価値を提供できる布石が打たれているだけの状態なのです。そしてランニングコストが高い!(泣)

ソフトウェアにもランニングコストはかかるわけですが、布石を打つにしても、お客様に提供できる価値と、お客様にかかってくるコストとのバランスも考えながら取り組んで行きたいと思います。

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