2007.07.14

第28回 期ずれ会社の取り扱い

公認会計士 斎藤 和宣

弊社 株式会社ディーバの決算期は6月ですので、今回が今年度最初のメールマガジンとなりました。決算期といえば、日本では3月決算会社が多いですが、グループ内で決算期が同一かというと実際にはその子会社(特に在外会社)が12月決算であったりと、グループ内で決算期(会計期間)が異なっているケースも多いと思います。世の中の流れとして、国際的な会計基準のコンバージェンスなど財務諸表の比較可能性向上や内部統制報告制度といった質の向上を重視してきている一方で、3ヶ月以内の決算日のずれであればそのまま子会社を連結していることも多いと思われます(いわゆる決算期ずれですが、決算日に差異がある場合の取り扱いとして3ヶ月を超えない場合には子会社の正規の決算を基礎として連結決算が行えます)。このように作成された連結財務諸表については以下のような論点があると考えています。

•期ずれの子会社の場合には、”期間の異なる”損益計算書や、”異なる時点”での貸借対照表が合算された財務諸表となっているが、十分に有用な情報となっているか。
•期間や、時点がずれている会社同士での内部取引を照合して差異調査を行う手続きがどれほど有用なものなのか。
•財務報告の信頼性という観点からリスクはないのか。
•持分法は投資勘定を通した評価の取込であるため、決算日に近い時点での評価金額を利用したとしても大きな誤解を与えないのではないか。

また、これらとは異なった(穿った)見方をすると、期ずれを利用して決算操作が可能かもしれません。たとえば3月決算の親会社が、12月決算の子会社を通して商品販売を行っていた場合に、期末予想利益が上ブレして出そうであれば1~3月の間は子会社側に利益が寄るような価格設定で取引を行い、逆に利益が下ブレに予想されれば親会社側に利益が残りやすい価格設定とし、計画利益(市場予想利益)により近づける調整をすることが可能になります。
来年度以降本格的な四半期決算が始まり、上記のような論点があることを考えると、会社の決算期は変更できないとしても、親会社の決算日に合わせた仮決算を行う対応が求められるようになるかもしれません。

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