第287回 (A) 夏休みの宿題と親会社による税務リスクマネジメント!?
中学生の娘が唸っています。相手は「税についての作文」、原稿用紙3枚。 夏休みの宿題では中ボスとのこと。私は素早く息子の工作の手伝いに逃げました。果たして娘はこの難敵にどのように立ち向かうのでしょうか?
「税」と言っても消費税ぐらいしか身近なものが無い状態でどんな内容になるのだろう、他には時々届くふるさと納税の豚肉の話か?という不安をよそにネットというツールを使いこなします。
税金の種類や累進課税、消費税率が各国で異なる点など調べれば調べるほど疑問が見つかるようで、それはそのままテーマになります。結局、一番惹きつけられたのは税金の用途のようでした。
震災の復興支援や無電柱化、東京オリンピック、税金の用途はもちろん多岐に亘りますが「公立中学校の生徒一人当たりの年間教育費負担額が約98万円」という数値は具体的で、ショッキングだったようです。
税金がどのように使われているかを理解しチェックすることが、納税の理解にも繋がるのではないかと締めくくっており、なるほどと考えさせられる内容になっていました。
源泉徴収のため無関心になりがちですが、企業人たる我々は税収トップ3の所得税、消費税、法人税の何れでも義務を果たしていると胸を張り、そして用途を把握することもまた義務の一つなのだろうなと感じた日でした。
さて、この「税」についてですが今年度ディーバでは「グループ税務」領域に本格参入しました。3年ほど前からDivaSystemでBEPS対応を行いたい、というご要望は多数頂いており、その対応実績、ノウハウが蓄積されると共に「グループ税務」というキーワードが表れ始めました。
しかしこの「グループ税務」という言葉から想像されるものは各社様により様々です。
「手元に如何に現金を残すかが至上命題だ。」
「正直なところ追徴されるより二重払いの方がまだマシかもと考えているぐらいで、積極的なのは手を出し辛い、、。」
「国外の会社は実はほとんど管理できていない、依頼して受け取るだけ、、。」
「サブ連子会社も管理出来ていない。サブ連結会社まかせ。」
「そもそもうちにはグループの税務を管理している部門が無い。なのでグループ税務とは何か、そこから考える必要がある。」 などなど。
各社様によって現状と見据えているゴールが異なることから、このキーワードはいろいろな形になります。ただ、共通しているのは「親会社様によるマネジメント強化の必要性、情報の一元化」です。この点に関してはどの会社様も課題と感じられていると認識しました。
私の所属する税務ソリューション推進室では、連結会計・グループ経営管理のノウハウを元に、BEPS対応に加えて、まずは「親会社様によるマネジメント」でお客様に貢献したいと考えております。
ご興味をお持ち頂けましたら遠慮なくご連絡頂けますと幸いです。