2007.07.30

第29回 内部統制監査について

公認会計士 斎藤 和宣

先日7/18に日本公認会計士協会から「財務報告に係る内部統制の監査に関する実務上の取り扱い」が公開草案として公表されました。企業会計審議会からの内部統制に関する基準・実施基準や金融庁からの内閣府令案を踏まえて、監査人の実務上の取り扱いを明確にするためにまとめられたものとなっています。

公開草案の概要説明資料では、その内容を7つのポイントとして整理しています。

1.財務諸表監査と内部統制監査の一体化
内部統制監査は財務諸表監査のすべての過程において一体で実施され、特に財務諸表監査は内部統制に依拠して行われる監査であることから初期段階での連動が必要。

2.内部統制監査の結果が財務諸表監査へ及ぼす影響
内部統制の評価範囲拡大の必要性がでた場合などでも、監査計画を見直し重要な虚偽の記載が無いことを確認できれば、財務諸表監査では無限定適正意見を表明することが可能。

3.業務プロセスに係る内部統制の評価範囲の検討
事業拠点選定の検討にあたり、「経営管理の実態に応じて事業拠点を識別しているか」「選定指標が妥当か」「事業目的に大きく関わる勘定科目・プロセスを選定しているか」「重要性の大きいプロセスを個別に評価対象に追加しているか」に留意が必要。

4.全社的な内部統制の評価の検討方法
トップダウン型リスク・アプローチに基づく内部統制監査が求められるため、監査人は全社的な内部統制の評価の検討を監査プロセスの初期に実施することが必要。

5.決算・財務報告プロセス
業務が限られた時期に実施されるため、必ずしも当期の期末日以降でなく期中に検証しておくことが効果的かつ効率的である。また全社的な観点で検討するのが適切な業務、個別に評価するのが適切な業務(引当金、減損、税効果など)を例示。

6.内部統制の重要な欠陥
監査人が重要な欠陥に該当するかどうか検討すべき内部統制の不備を例示。

7.内部統制監査報告書
一つの監査報告書として作成される内部統制監査報告書と財務諸表監査報告書の文例。

内部統制報告制度が導入される2008年度に向けて、まだ公開草案ではありますが具体的な監査上の取り扱いも出揃ってきました。当制度が適用となる各企業では、これらを踏まえた内部統制の仕組みを築く最後のフェーズに入ってきているものと思われます。

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