2006.07.14

第3回 決算発表の早期化と正確な情報開示-決算訂正-

公認会計士 斎藤 和宣

公開企業の決算発表が早期化される一方で、決算発表後に訂正を行う企業が増えているようです。5月7日の日経新聞に掲載された記事では、2005年度には 1,438件の訂正があり2002年度の2.9倍に急増し、中でも新興市場では4.7倍の406件となったと記載されています(亜細亜証券印刷調べ)。実際にWebサイトで「決算短信、訂正」で検索すると数多くの件数がヒットします。

それでは、なぜこのような状況になってしまったのでしょうか。

1)決算発表の早期化に伴い、チェックの精度が落ちてしまった。
2)企業規模の急拡大により、適切な開示を行うための体制が整備できなくなった。
3)開示内容の増加や会計処理の複雑化により誤りが発生しやすくなった。
4)誤りがあれば積極的に訂正するようになった。
5)監査人が決算の修正を強く求めるようになった。
などいくつか考えられ、1)から3)のように誤りが増加する直接的な原因のほか、4)、5)のように誤りを開示する姿勢が強くなったことも要因となっていると考えています。

3)は市場のニーズなどによるため、どうしようもありませんし、4)、5)は訂正という形で現れるよう作用しているものですので対策の必要はなく、逆にさらに推進する必要があると思います。

そこで、最近の企業の粉飾決算や虚偽記載などの事件をきっかけに内部統制評価制度が導入されるなど、金融商品市場におけるディスクロージャーの信頼性を向上する取り組みが始まっているように、いかに正確な情報開示をするか考える必要があると思います。

正確な情報開示を行うための体制を整備していくことが当然必要ですが、人間系の作業(資料作成時の転記作業など)を減らすことも現実的な対応のひとつと考えています。たとえばWord文書に最新の決算数値データを読み込みながら決算資料を作成できると、誤りを減らすだけでなく効率的な作業となるため、より効果的かと思います(この機能はDIVA社からご提供する予定ですのでご照会ください)。また、決算前に会計処理方針について監査人と検討をしておくことで、決算中に混乱したりあるいは決算後に決算数値の訂正を行ったりといった事態を回避できるでしょう。

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