2007.08.10

第30回 コンバージェンスの加速化

公認会計士 斎藤 和宣

先日8/8に企業会計基準委員会と国際会計基準審議会から「会計基準のコンバージェンスの加速化に向けた取組みへの合意」が公表されました。その中で、日本基準と国際財務報告基準(IFRS)とのコンバージェンスについて、2008年までに短期コンバージェンス・プロジェクトを完了させ重要な分野における差異を解消し、それ以外に認識されている差異は2011年6月30日までに解消するという目標期日の設定を行っています。

これまでも、リース会計(所有権移転外ファイナンスリースの処理)や棚卸資産の評価(低価法の適用)、関連当事者に関する開示(対象範囲の拡大)について会計基準が設定・修正されてきましたし、企業会計基準委員会で以下のような専門委員会も設置されて、議論が進められています。

•無形資産専門委員会(開発費の資産化や企業結合時の扱いなど)
•過年度遡及修正専門委員会(誤謬、変更等があった場合の遡及修正)
•セグメント情報開示専門委員会(セグメント区分の考え方と開示項目)
•資産除去債務専門委員会(資産の解体、撤去時費用の処理方法)
•工事契約専門委員会(工事進行基準の適用)

そのほか日本基準では、企業結合会計において持ち分プーリング法が認められていたり、のれん代を償却したり、あるいは包括利益方式でなく当期純利益方式の損益計算書の採用など、解消すべき論点が残されています。
今回の合意により、世界で適用する国が多くなってきているIFRSと米国基準、日本基準の間で共通化が進み、日本企業の海外での資金調達やM&Aが促進される、あるいは海外企業が日本市場でも活動しやすいという効果が考えられていますが、もしそうであるならば、単純に考えるとそれぞれの会計基準を保持した上でお互いを連動させながら運用していくよりも、一つの会計基準だけで運用することの方が自然なのではないかと感じます。

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