2007.09.07

第32回 セグメント情報等の見直し

公認会計士 斎藤 和宣

先日9/4に企業会計基準委員会より公開草案として「セグメント情報等の開示に関する会計基準(案)」(あわせて適用指針(案))が公表されました。セグメント情報等の見直しは会計基準のコンバージェンスの1つとして検討されてきたものです。

「本公開草案の概要」によれば、当基準は以下のように整理されています。

•範囲:すべての企業の連結財務諸表・個別財務諸表のセグメント情報等に適用。
•基本原則:財務諸表利用者が過去を理解し、将来のキャッシュフロー予測を適切にできるようマネジメント・アプローチを採用。
•事業セグメントの識別:①収益・費用が発生し②マネジメントが資源配分の意思決定や経営成績の測定を定期的に行い③分離した財務諸表が入手可能という要件をみたす企業の構成単位。
•報告セグメントの決定:個別の事業セグメント又は集約した状態(集約の条件あり)で量的基準に従って決定。
•セグメント情報の開示項目と測定方法:報告セグメントの「利益(損失)」を必須とし、マネジメントに利用されていれば「負債」や「のれんの償却額」「特別損益」「税金費用」まで開示し、財務諸表計上額との差異を説明。
•関連情報の開示:製品・サービスことの売上や地域に関する情報、主要顧客およびその取引金額。
•固定資産の減損損失に関する報告セグメント別情報の開示:セグメント情報に含まれない場合に注記。
•のれんに関する報告セグメント別情報の開示:同上。
•適用時期等:平成22年4月1日以後開始する事業年度から。

マネジメント・アプローチでは、財務諸表を作成する場合と異なる会計処理方法で測定された情報開示も想定していますが、財務諸表の作成方法と一致させるべきとの考え方もあり、その整理についても意見が求められています。たしかに、測定方法に差異があることが情報を分かりにくくしてしまう恐れがあるのは事実であり、そこでの財務諸表数値の意味が問われるように感じます。また、マネジメントが使用している項目までセグメントごとの数値が開示されることになると、各企業のマネジメントがどのレベル(たとえば「当期利益」までセグメント別に把握)まで測定し、経営しているかが明らかにされてしまいます。

いずれにしても、セグメント情報の作成方法については従来方法からの大きな見直しが求められていると考えています。

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