第353回 (A) 2020年度 小学校で「プログラミング教育」が必修化!
グループ経営ソリューション事業部 コンサルティング1部 企画グループ長 佐藤 政美
「2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化される」ってご存知ですか?
私も去年そんなニュースを耳にし、小学生にどんなことを教えるのか、エンジニアとして気になっていたので調べてみました。
文部科学省の「小学校プログラミング教育の手引(第三版)」によると、プログラミング教育の目的は、「プログラミング的思考」を養うこと! とあります。
プログラミング的思考、、、 ちょっと聞き慣れない言葉ですね。
学習指導要領では、「プログラミング的思考」を以下のように定義しています。
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組み合わせが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号をどのように組み合わせたらいいのか、記号の組み合わせをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、ということを論理的に考えていく力
出典:文部科学省 小学校プログラミング教育に関する概要資料
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1416328.htm
グループ会社のTrial Balance(試算表) を集め、連結科目の粒度に変換し、個別財務諸表を作りたい。
という、私の開発業務に例えてみると、確かに、データベースやソフトウェアライブラリ、プログラミング言語などを組み合わせ、シンプルな処理ロジックで、無駄なく、などなど、色々と考えて「個別財務諸表を作る」というゴールを達成していますね。
プログラミング的思考とは、「ゴールから逆算して、ものごとを順序立てて考え、結論を導き出し、実行すること」のようです。将来、ITエンジニアにならなくても、この能力が現実社会で役に立つことは明らかですね。なので、Java、Pythonのような「The プログラミング言語」を使ってコードを書くということは教えないそうです。
では、具体的にどんなことを教えるのか?
「ビジュアルプログラミング」という視覚表現でキャラクターを動かすような命令を組み立て、コンピューターに実行させるようなことを教えるようです。私も「Scratch(スクラッチ) 」という、ビジュアルプログラミング環境を実際に触ってみました。
■作成したプログラム
中央のレーンに配置されている”ブロックを積み重ねたようなもの”が「命令」です。
右下の「スプライト」からキャラクターを選んで、キャラクターに実行させたい命令を一番左のパレットから選んでいきます。私は、左にいるブラキオサウルスを右に180歩動かし、出会ったティラノサウルスに「こんにちは」と挨拶をするという一連をビジュアルプログラミングしました。
下は、実際に動作した様子です。
とても楽しいですね。
これなら、小学生のお子さんでも楽しくプログラミングの基礎を学べますし、「プログラミング的思考」を養うにも良い教材だと思いました。ご家庭に小学生のお子さんがいる方は、週末一緒に遊んでみてはいかがでしょうか。
第4次産業革命、IT人材の不足といった社会的背景から「プログラミング教育」は非常に大切です。海外と比べると日本は出遅れているのが現状のようですので、なんとか巻き返したいですね。