2007.11.02

第36回 四半期レビューの意義

公認会計士 斎藤 和宣

先日10/30に日本公認会計士協会より「四半期レビューに関する実務指針」が公表されました。来年4月1日以後に開始する事業年度からは四半期報告制度が導入され、四半期財務諸表についての品質を確保するための監査人による四半期レビューが実施されますが、そのための実務指針となります。当実務指針の内容としては、四半期レビューの目的から始まりレビュー手続、レビュー報告書、レビュー調書までの指針が示されており、特に四半期レビュー手続については、下記のとおりその項目と指針が示されています。

•四半期レビュー計画(年度の財務諸表監査との関係を考慮)
•重要性の基準値(年度の財務諸表監査での重要性の基準値を適用)
•内部統制を含む、企業及び企業環境の理解(四半期レビュー計画の前提。四半期特有の会計処理などに関する内部統制に留意)
•質問、分析的手続その他の四半期レビュー手続(過去の課題認識、議事録の閲覧等を踏まえた質問、分析的手続を中心に)
•四半期レビュー手続の実施時期及び四半期レビューと年度の財務諸表の監査の関係(四半期末日以前からの手続。年度の財務諸表監査と組み合わせた手続)
•虚偽の表示の評価(個別又は集計して評価。質的影響も考慮)
•経営者からの書面による確認(確認書の入手)
•子会社等に対する四半期レビュー手続(重要な子会社へのレビュー手続)
•他の監査人の利用(四半期レビューに係る四半期レビュー手続)

これらの内容をみてみると、四半期レビューは、質問、分析的手続が主な手続となっており、「適正に表示していないと信じさせる事項がすべての重要な点において認められないこと」を確認するものでしかない一方で、同時に経営者からは重要事項に関する確認書を入手しています。この点からも、四半期レビューとは、実際のレビュー行為自体による四半期報告書の信頼性確保の効果を期待するものではなく、レビューの存在により経営者および社員の行動を牽制することこそが、実は四半期レビューの意義ではないかと感じています。

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