2020.12.23

第368回 Afterコロナのグループ経営 その2 

取締役 事業統括本部長 寺島 鉄兵

日々お取引いただいているお取引先様、また本メルマガをご覧いただいている皆さま、今年も大変お世話になりましてありがとうございました。
皆さまにとって今年はどのような1年でしたでしょうか。
それぞれ様々な振り返りがあると思われますが、誰にとっても新型コロナウイルス抜きには語れない1年だったでしょう。

前回、2020年4月に“Afterコロナのグループ経営”と題して、本メルマガに投稿させて頂きました。
あれから8か月経ちましたが、この間、新型コロナウイルスは第2波、第3波と呼ばれる状況となっており、根本的な問題解決には至っていません。前回は見通せていなかったこの間の状況変化を振り返り、改めて企業経営者にとっての“Afterコロナのグループ経営”を考察してみたいと思います。

この間、企業経営者にとって、認識すべき一番の変化は何でしょうか?
DX、BCP、サプライチェーンの再構築、グローバルビジネスの見直しなど様々なポイントがあると思いますが、最も本質的なことは産業構造の変化ではないでしょうか。

これは、特に日本の経営環境において顕著であり、12月8日に閣議決定された「2020年度第三次補正予算案」と「21年度当初予算案」では、“ポストコロナに向けた経済構造の転換や好循環を実現するための予算”という名目で補正予算が組まれており、菅首相も「グリーンとデジタルを柱に」とのメッセージで経済構造の転換による成長戦略を主張されています。
細目については、“?”と思うものもありますが、国を挙げて経済(産業)構造の転換を進める意志を示したことは大きいでしょう。
もちろん、これまでも至る所で産業構造転換の必要性は叫ばれていましたが、進みは遅かったと言わざるを得ません。しかし、このコロナ禍によって待ったなしとなり、国レベルでの意識が向いたことが本質的な変化だと考えます。
もちろん、この変化の根っこには、2015年より進めてきた、企業の稼ぐ力の向上を高めるコーポレートガバナンス改革と同じく、成長による国力増強を意図していることは言うまでもありません。

さて、前回のメルマガでは、どのような環境になろうとも企業価値の本質は変わらない。その原点を忘れずに経営をすることにより、地に足の着いた環境変化との付き合い方ができるはず、と書きました。
現在の環境変化についても同様のことが言えますが、産業構造の転換からくる影響については、企業経営者はより高い次元で意識の構えが必要となります。
具体的には、戦略の見直しです。戦略とは立地の選択に他なりませんが、産業構造の転換によって、元々見定めていた立地の見直しを迫られる可能性が高まっていることが、今の企業経営のリアルではないでしょうか。
これらは、成熟企業における企業価値向上のための事業ポートフォリオマネジメントのみならず、中堅成長企業における、持続的な事業成長のための新規事業戦略にも影響を及ぼします。要するに、継続的な企業価値向上を目的とする、言い換えるとコーポレートガバナンスと正しく向き合っている企業にとっては、どの経営者も意識を向ける必要のあるポイントであるということです。

そのような状況を踏まえ、これからのグループ経営を考える際に重要なポイントを考えてみたいと思います。

  • 産業構造の変化を踏まえた事業立地の見直し
    特に複数事業を有する企業は、いわゆる事業ポートフォリオマネジメントに真剣に向き合う必要がある
  • 選択した立地の確からしさにアンテナを張り、素早い軌道修正を行う体制を整える
    そのためにより一層重要となる経営情報は、先行指標である販売フォーキャスト
  • さらに進んだ仕掛けとして、“予測経営”にまで進化させる
    弊社のご支援事例でも、営業部門の販売情報だけではなく、機械の稼働情報などの代替データを用いた予測経営を志向されるケースが出ている
  • “予測経営”への進化は、未来志向型のバックキャスティング経営の武器となる
    事業セグメント別に予測に基づく未来ギャップを洗い出すことにより、どのような対応をすべきか?の議論とアクションに集中することができる
  • 事業のグローバル化は止まらない
    ただし、コロナ禍により、グループガバナンスの仕掛けは、“デジタルグループガバナンス”へと進化する
    旬刊経理情報 弊社寄稿記事参照
  • デジタル決算・監査はさらに加速する
    単なるクラウドシフトではなく、オートメーションを加速させるクラウドシフトがカギとなる
    連結決算と開示の統合
  • DXは強力な武器となる
    ただし、データとITツールは必要条件
    そこから何を引き出すかという人的能力が揃ってはじめて価値が生まれる
  • 結果として、通底する課題としての人員不足は顕著になる
    未来ギャップへの対応や、足元の問題解決といったレベルの如何に関わらず、人員不足で手が打てないというジレンマを解決する必要がある

以上のように、Afterコロナのグループ経営は、経営者の戦略(立地)検討から、オペレーションのオートメーション、クラウドシフト、リスクマネジメント、果ては人員不足の手当てまで、幅広に、かつ重層的に対応することが求められます。
ディーバは、このようなグループ経営課題にプロダクト、人的サービスにより総合的なDXソリューションをご提供できる唯一無二の企業です。コロナ禍でガラリと変わった世界の景色を見ながら、今ほど日本企業にとって戦略と実行の能力が試される時代はないと感じています。
「戦略は人に宿る」を合言葉に、ディーバは本気でグループ経営改革に挑まれる経営者の皆さまに伴走して参ります。

改めまして今年1年お世話になりましてありがとうございました。
来年、皆さまにとって良い1年となることを祈念しております。良いお年をお迎えくださいませ。

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