2021.01.06

元・DX領域のコンサルタントが語る「今さらDX、されどDX」(第369回)

プロダクト統括部長 兼 UXデザイン&インキュベーション室長  島内 広史

明けましておめでとうございます。
昨年はお客様、お取引先の皆様には大変お世話になりました。
本年も宜しくお願い致します。

 コロナ禍の影響がまだ読めない中での年明けとなりました。昨年と同様に、先行き不透明感がありますが、ビジネスを進めていかなければなりません。
 今回は、昨年以上に本格化するデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)についてこれまでのトレンドを振り返りながら、今年の展望について考察します。DXに対する捉え方は「今さらDX、されどDX」と三者三様だと思いますが、最後までお付き合い頂けましたら幸いです。

 タイトルに「元・DX領域のコンサルタント」と記載しましたが、まずは簡単に私の自己紹介をさせて頂きます。私は経営管理領域のコンサルタントとしてキャリアを始め、BI・ETL製品開発、内部統制構築、海外ビジネス、デジタルマーケティング、モバイル・Web開発等の経験を積み、ディーバ社に参画する直前は、デジタル・デザイン領域のコンサルティング部隊をリードし、「地銀のデジタルトランスフォーメーション」、「総合電機メーカーのモバイルアプリのUX統一」等のプロジェクトに従事しておりました。

さて、前置きが長くなりましたが、本題に入ります。

【これまでのDXトレンド】
 ここ数年のDXトレンドは、ガートナー社から毎年発表される「先進テクノロジのハイプ・サイクル」で表される技術トレンドが次々に登場する一方で、「デザイン思考」、「UX」、「人間中心設計」といった手法・プロセスも注目されて来ました(※1)
 同様に、デジタル化によって「コストバリュー」、「エクスペリエンスバリュー」、「プラットフォームバリュー」といった新しい価値も生まれました(※2)。また、DXを象徴する言葉として「2025年の崖」問題といったキーワードもありました(※3)。そして、私共が専門とする経営管理・経理領域においては「業務のペーパーレス化」、「リモート決算・監査」が強く求められています。
 特に、技術トレンドの取込は、各社においてデジタル組織を従来の組織とは別組織で立て付けて取り組んだ企業も多く、ビジネスフロント部分(特に顧客との接点)はウェブ/モバイルでのサービス開発、デジタルマーケティングを中心にDXが本格化し、バックオフィス部分は事務処理のデジタル化を中心にDXに取り組んでいました。
 ただ、このような流れはコロナ禍で一転します。「順次デジタル適応モード」から「DXをやる、やらなければ生き残れないモード」へと大きく変化しました。

(※1)参考 「先進テクノロジのハイプ・サイクル:2020年」/ガートナー社
(※2)参考 「対デジタル・ディスラプター戦略 既存企業の戦い方(Digital Vortex)」/マイケル・ウェイド 著
(※3)参考 DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~/経済産業省

【現時点での2021年の展望】
 DXへの取り組みは今後も加速していき、企業はデジタル時代に合わせた経営、業務、ビジネスへの適応を強く求められていくと考えております。
 経営においては、様々なリスクに耐える経営、社内外の情報をいち早くキャッチしてビジネスを判断していくことが求められます。例えば、SNSデータやモバイル・Webを通して集められる統計データを変数に経営数値を予測していく。予測自体もAIで高度な処理の自動化が進むと考えられます。組織設計については、システム開発と同様に、「アジャイル」、「マイクロサービス」のような考え方が取り入れられて、急激な市場変化に組織を組み替えて迅速に対応していくことが求められます。
 次に、業務においては、引き続き、リモートワークを前提として業務の再設計、クラウドサービスの活用やRPAによる業務自動化は進んでいきます。昨秋の弊社主催セミナーにて実施した決算・開示業務のリモート実施に関するアンケートは、30社中12社は「既に整備済みである会社」、12社は「整備予定、検討中」、6社は「整備予定なし」といった結果で大半の会社はリモート対応していく流れにあります。
 さらに、ビジネスでは、コロナ禍で生じた直接的なニーズへ対応していくビジネスは見えているものの、まだ先行き不透明感が強くあるため、新しいビジネスの本格的な拡大や既存ビジネスの大きな変化には少し時間が掛かります。特に、ここ数年はBtoCビジネスを中心に、デザイン思考やUXをベースとしたサービス開発が主流になっており、ヒトを中心としたサービス設計がなされている中で、ヒト自体の思考や感覚が変わるため、大きな変化が今後起きて来ると感じています。

 最後に、2021年もコロナ渦が当面は続くと思いますが、私自身は弊社のプロダクト開発に関わる立場におりますので、市場やお客様のニーズの変化を的確に捉え、この歴史的なパンデミックが収束した後に、日本企業が今までの日本企業に戻るのではなく、DXを通して新たな価値創造できる新しい形態に生まれ変われることをご支援出来るような製品を作りたいと考えております。また、既にご利用頂いている製品につきましても、お客様のお役に立つことを第一に、快適にお使い頂けるプロダクトを目指して開発を続けてまいります。今後とも宜しくお願い致します。

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