2007.11.30

第38回 持分法の会計処理

公認会計士 斎藤 和宣

持分法の会計処理について、企業会計基準委員会から11/14に「持分法に関する会計基準(案)」と「持分法を適用する関連会社の会計処理に関する当面の取扱い(案)」が公表されました。会計基準の国際的なコンバージェンスの流れの中、その対象の1つとして取上げられ議論されてきたものです。「本公開草案の概要」で公開草案の内容について整理されています。

•背景:連結財務諸表原則では親会社及び子会社の会計処理については触れているものの、投資会社及び持分法適用関連会社については統一すべきか明示されていなかった。コンバージェンスを進めるにあたって原則として統一することとし、また連結原則とは別の会計基準として整備することとなった。
•範囲:連結財務諸表作成会社及び持分法を適用した財務情報の開示を行う会社
•持分法適用関連会社の会計処理の統一:
・同一環境下の同一性質の取引等に適用する会計処理の原則及び手続は原則統一する。
・当面の取り扱いとして、親子会社間の”当面の取扱い”や在外子会社の”当面の取扱い”を準用できることとする。
•適用時期等:平成22年4月1日以後開始する連結会計年度から適用され、過年度分については適用初年度のP/Lには影響を与えない処理を行う。
この会計基準については、そもそもの実行可能性に疑問点があると思われます。実際に持分法を適用しているような関連会社の場合には支配権を他の会社が保有しているため、会計処理もその影響を受けることになります。また、報告を受けた側で修正するとしても相当の工数が必要になると思われます。当公開草案の中でも、「適用後2年を目処に改廃も含めて再度検討すべきとの意見もあるため、その点のコメントも求める」としていることからも推察できます。

一方で、投資会社と異なった会計処理を行っているとしても、支配会社と同様の会計処理を行っていれば、それは財務情報の広く認められた表現方法の1つであり、それにしたがって投資勘定を評価することに正当性はあるのではないかと思われます。あるいは、そもそも、”同一環境下”の”同一性質”に該当しないとも考えられるのかもしれません。

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