2008.07.11

第53回 洞爺湖サミットと会計

公認会計士 斎藤 和宣

今週は洞爺湖サミット(主要国首脳会議)が開催され、7月9日には議長(福田首相)による「議長総括」をもって終了しました。内容としては原油や食料品の価格高騰、それに伴うインフレへの対応や2050年までの温暖化ガス半減といった環境問題への対応、食料価格高騰の影響を受けている国々への対応、また政治問題に関する対応などが盛り込まれていました。今回は、サミットと企業会計の関連についていくつか考察してみたいと思います。

まず、実感としてわれわれが日常生活で感じられることはガソリンの価格が高くなったり、食品の値上げや内容量が減量されたりといったところかと思いますが、一般的な企業の財務諸表では、仕入品の価格上昇に伴う”営業費用の増加”による”利益の圧迫”、そして”在庫金額の増加”が利益の圧迫と合わせて”キャッシュフローの悪化”という表われ方をします。その影響を価格転嫁することができれば、売上単価の上昇に伴う”売上の増加”によって”利益の確保”や”キャッシュフローの改善”も可能になってきますが、一方で売上単価の上昇に伴う販売量の低下によって利益を押し下げる力も働くことになります。

また、サミットでは前述のとおり世界経済や環境問題、政治問題まで取り扱われていますが、国際的な会計基準の統合(コンバージェンス)についても積極的に取り上げてもよいのではないかと思っています。各企業が開示する情報は金融市場(特に直接金融)においては重要な要素の1つであり、その表現内容・方法を規定する会計基準のコンバージェンスは、効果的に機能する金融市場という世界的なインフラ整備の一環であると考えています。

さらに前述の総括でも触れている環境・エネルギー問題については関心がますます強くなってきていますが、会計との関連では「環境会計」というものがあります。環境会計は環境省の定義によれば「企業等が、持続可能な発展を目指して、社会との良好な関係を保ちつつ、環境保全への取り組みを効率的かつ効果的に推進していくことを目的として、事業活動における環境保全のためのコストとその活動により得られた効果を認識し、可能な限り定量的(貨幣単位又は物量単位)に測定し伝達する仕組み」とされています。実際にCSRの一環として環境会計により集計された情報を開示している企業もあり、その注目度はさらに上がるものと思われます。私自身も造詣を深めたいと感じています。

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