2006.09.11

第7回 決算短信の総合的見直し

公認会計士 斎藤 和宣

東京証券取引所(以下、東証)から平成18年8月29日付で新たな決算短信の様式・作成要領が公表され、平成19年3月期決算発表から適用されることになりました(つまり3月決算会社であれば”今期”の年次決算から適用になるわけです)。東証から公表された「決算短信の総合的見直しのポイント」によると今回の見直しでは以下のような見直しが行われているようです。

1)現行様式の修正という発想でなく、”スクラップ・アンド・ビルド”で見直し
2)迅速な開示ができるよう情報の取捨選択と開示時期の明示
3)投資者ニーズに適応した適切な開示の実現
利用者のニーズに合う内容の情報を迅速に開示できるように様式(内容)を見直すとともに、45日以内の開示が適当で30日以内での開示が望ましい旨が明示されています。サマリー情報の内容見直しでは、注目する利益が「経常利益」から「営業利益」にシフトした点や配当情報は連結ベースでのとらえ方となった点がポイントと思われます。また、定性的情報等では、見通しや予想等についての開示を要請しているものの、企業集団の状況や連結財務諸表作成の基本となる事項や注記などは省略の可能性が広がりました。

こうした状況をみていると、常に様式を見直す可能性があることと、より早期化を進めることを各企業では常に考慮しておかなくてはならないことが分かります。

様式の変更については、決算短信作成に用いるツールは柔軟性に富んだものにしておく必要があります。さらに今回はXBRLファイルの提出も記載されていますので、こちらへの対応も準備しておく必要があります。

次に早期化ですが、30日以内での開示が望ましいことが今回明示されただけに、各社で引き続き取り組む必要があると思います。個別会計システムなど個別システムの見直しや、連結システムとの連携、また連結システムそのものの見直しあるいはシステム化、連結決算業務の見直しや決算短信作成方法の見直しなどその範囲は非常に多岐にわたります。

連結決算の現場では今後も様々な取り組みが必要です。

MAIL MAGAZINE

メールマガジン

NEWS

ニュース

SEMINAR / EVENT

セミナー / イベント

セミナー/イベント一覧を見る

お問い合わせ