2009.05.19

第74回 (B) EIGSソリューションの誕生秘話【IT・情報システム支援】

第二事業本部 本部長 渡辺 薫

パッケージ・ソフトなので仕方がない。と諦めてしまっていませんか?
実現したいことが何らかの制約で対応できない場合、いくつかの妥協案から選択を迫られることもあると思います。

パッケージ・ソフトを利用したシステム構築の場合にも、このような課題はつきものです。時には優先度を判断し、制約を受け入れることも必要ですが、プロジェクトメンバーの『思い』が新たな選択肢を登場させることもあります。

2004年の秋、グローバルにビジネスを展開する製造業のお客様において、その課題は発生しました。2005年7月に本番稼動予定である、グループ会社からのデータ収集システム、グループ各社が親会社報告用にオンラインで入力する画面の操作性が問題になりました。

既存システムはオフラインではあるものの画面はExcel。新システムはオンラインではあるものの表現力には乏しいシンプルな表のみの画面。表現豊かなExcel画面と比較すると退化した印象が否めません。それ以外にも画面を作成するツールの機能、画面レイアウトの柔軟性、及びバックグラウンドで処理される計算式の実装等にも制約があったため、グループ各社の担当者にとって入力しにくいものになってしまう、という懸念が強まりました。

プロジェクトは、連結ベースでの業績を製品・顧客・地域等の切り口で予実管理できるシステムを構築し、親会社・グループ会社の経営層、事業部門とも共有し経営判断に活用することが目的でした。その達成に必須のオンライン化のためなら犠牲もやむなしとの判断がなされました。

当時の運用は制度連結用のデータ収集のみであった為、今後はより詳細な情報を短いサイクルで依頼する必要があり、グループ各社の負荷増加は避けられない。それならばせめて入力作業の負荷だけでも軽減してあげたいと言うのがお客様のプロジェクトマネージャの強い思いでした。

「現バージョンの機能では、お伺いしたご要望を実現することは無理です」
ご提案していた当時リリース済みの製品では、お客様の思いを実現するのは不可能でした。
「当初は諦めていた事ではあるが、情報活用部分が良い状態になってきたので、収集部分も1歩上を目指したいんです」
情報活用系の部分から要件を固めていましたが、そちらは順調。さらに上を目指したいと言うお客様の高い志が我々を突き動かしました。

社内で情報収集を行い、Excelを利用したオンライン収集システムの技術的な研究を行っているチーム(通称:ヒミケン(秘密研究所の略))があることを聞きつけ、相談。実装可能であることは見極められましたが、まだ研究段階である上記状況もご説明した上で、Excelフロントのデータ収集システムをお客様へご提案。そこからは、思いの実現に向けて、研究開発を行っているメンバーも含めてプロジェクトチームを再編成し、予定通り2005年7月に無事本番稼動することができました。

プロジェクト体制は、お客様側、弊社側ともに20代の若いメンバーで構成されていましたが、入力担当者の負荷を軽減しようとするお客様側の強い思い、それを具現化しようとする弊社メンバーの思いが融合し、新たなソリューションの誕生を加速させたプロジェクトでした。

その後製品化する為にはいろいろと大変な課題もありましたが、2006年にはパッケージとしてリリース。今年(2009年)にはVersion5がリリースされ、利用会社数も70社以上、ユーザ数としては5000ユーザ超となり、データ収集ソリューションの中核となっています。

(あとがき)
私自身のこのプロジェクトへの関与は、課題が発生した時期にレビューとして参加したのみですが、先進的なお客様のご要望にもお応えできるよう、今後もチャレンジし続けていきたいと思います。

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