2006.10.06

第9回 連結決算業務の内部統制対応 I

公認会計士 斎藤 和宣

今回は連結決算業務におけるリスクや統制手続き、あるいはシステム活用について【決算方針検討・準備】【データの収集】【データの処理・加工】の括りで具体例を挙げながらご説明していきます。

【決算方針検討・準備】
まず、グループのどの会社から連結決算に必要なデータを収集するかを決めることが必要です。言い換えれば連結範囲(子会社、持分法適用会社)を正しく定義して漏れなくデータ収集を行うことがポイントとなります。そしてそれらの会社からは連結決算に必要なデータをすべて収集しなくてはなりませんから、データ収集パッケージを常に最新のものに更新して、各社に配布しておくことが必要になります。その視点からは、データ収集システムをオンラインの仕組みにしておくことが有効で、緊急の収集データ見直し(パッケージの修正)があっても対応することができます。また、質の高いデータを収集するためには、グループ各社に情報開示、連結決算に関する理解を深めてもらえるよう、業務マニュアルの充実や新会計制度の解説などを事前に実施しておくことが非常に重要になります。

【データの収集】
ここでは、正しいデータを漏れなく収集することがポイントです。当然ながら、正しいデータが漏れなく作成できていることをグループ会社でも確認し、親会社でも確認することが必要ですが、各入力データ間の整合性を確保することも正しいデータの収集には不可欠であり、この点はシステムで実現することが効率的と考えます。さらに視点を変えると、パッケージに用意されたシートに該当するデータが無い場合には、対象データがない旨の意思表示をできるようなパッケージを準備することが有効です。なぜなら、担当者がデータの入力を失念しているのか対象データが無いのかが、確認者にとっては不明だからです。そのため、例えば各データの有無を登録するような一覧シートを準備すると、データの網羅性を確保することができるでしょう。また、各社でのデータ登録にあたり手作業でのインプット作業を極力排除すること、例えば個別会計システムからデータI/Fするなどの対応が効果的であり、業務の効率化も図れると考えられます。

次回は【データの処理・加工】におけるリスクや統制手続きについて触れていきたいと思います。

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