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2017年04月19日

株式会社ディーバ

第276回 (B) 打者の損益計算書?!メジャーで20連勝を実現させたパフォーマンス評価

プロダクトソリューション事業本部 CPM事業部 コンサルティング部 第3グループ長 小山 瑞喜

今年もいよいよプロ野球が開幕しましたね。
この原稿の執筆時点(4/5)では巨人、楽天が開幕4連勝の好スタートを切っています。両チームともオープン戦ではそれぞれのリーグの中で見れば最下位でしたので、よく言われる「オープン戦の順位はあてにならない」という格言どおりの開幕となっています。
では、チーム力を評価する「あてになる指標」とは何でしょうか?

突然ですが、みなさんは『マネーボール』という映画をご存じでしょうか。大リーグの“貧乏”球団オークランド・アスレチックスが、主力選手の放出やチームの資金難を乗り越え、2002年のリーグ20連勝を達成するに至る実話を描いたストーリーです。

当時のアスレチックスが選手に払える年棒総額は4000万ドル(ヤンキースなどと比べて3分の1)程度だったそうです。そのため勝てるチーム作りには他球団から評価されていない名選手を発掘することが必要でした。当時はスカウトマンの勘と経験に頼った選手評価が一般的だったため、逆に主観を排した統計学的手法による評価でチーム編成に取り組むという改革を断行し、大きな成果を生むことになりました。

この“統計学的手法”は「セイバーメトリクス(SABRmetrics)」と呼ばれており、現在では野球だけでなく(* SABRとはアメリカ野球学会の略称です)、アメフトやサッカーなど他のスポーツにも役立てられており、日本でも数年前から耳にするようになってきています。セイバーメトリクスの手法などを用いて野球データの新たな楽しみ方を提案する「Baseball LAB」というウェブサイトもあり、そこで2年連続トリプルスリーの山田哲人選手を“損益計算書風に”評価するコラムを見かけました。

長打・単打・四死球数に対し、これらが得点に結びつく度合を表現した係数を乗じ、得られたスコアを山田選手が獲得した“収益”とします。一方、同スコアのリーグ平均値を山田選手が出場するために支払った“(機会)費用”とし、両者の差額が“売上総利益”であり他選手と比較した山田選手の商品価値となります。

この損益計算書では長打や四球などの成績が「どの程度得点につながるか」という共通の軸で評価されており、また「パワー」や「ミート」などの“科目”に振り分けて表現しているため、専門知識のない人にとってもわかりやすい表現となっています。試合の勝敗予想をおこなっているページもありますので、興味のある方は巻末のURLからウェブサイトにアクセスいただければと思います。

アスレチックスの20連勝から15年、セイバーメトリクスは情報処理技術の進歩とも相まって、ますます進化を続けています。今ではスコアブックに記録されるようなデータだけでなく打球に対する反応速度などのパフォーマンスも分析対象となっています。さらには選手のパフォーマンスから、能力だけでなく疲れなどの体調を見て選手采配やスタメン起用に活かそうという動きも出てきているそうです。チームの成績を最大化するためのチーム作りや戦術の決定において、監督の感覚よりも分析データが重視される局面は確実に増えているといえるでしょう。

こういった考え方は実は我々CPM事業部が目指すCFO組織の在り方と似通った部分があります。分断されがちなモノ・カネ情報を連動させ、企業パフォーマンスを評価するための経営管理情報を提供する。蓄積された企業内外のデータを活用し、勘や経験に頼らず統計的な需要予測から生産のアクセル・ブレーキをコントロールするような先進的事例もあります。企業経営における統計情報の活用は一部の業界を除いてまだまだ進んでいませんが、お客様の最適な意思決定を実現する仕組みづくりを目指して日々取組んで。皆様が最高のパフォーマンスを発揮できますように、DIVA CPMを是非ご利用ください。

“損益計算書風”にヤクルト主力野手の打撃を評価すると?