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2018年04月04日

株式会社ディーバ

第300回 子供のお小遣いのキャッシュレス化をやってみた

代表取締役副社長 プロダクトソリューション事業本部長 竹村 弘樹

日々の生活の中で、現金を利用する機会がかなり減ってきました。ほとんどの決済が電子マネー、クレジットカード、銀行引落等キャッシュレスで行えるようになっており、現金を利用する場面は、一部の店舗や個人間現金送金として友人との割り勘・立替精算もしくは慶弔、自治会費、お賽銭、子供のお小遣いぐらいでしょうか。

先日、子供のスマホ購入を機に、子供がスマホでSuicaを利用したいという希望もあって、お小遣いのキャッシュレス化にチャレンジしてみました。

キャッシュレス化検討にあたっての要件を次のとおりとしました。

①子供へのお小遣い支給は、オンラインで実施可能で、かつ手数料は無料
②決済は、クレジットカードのような信用後払いではなくて、残高を限度額とするデポジット型
③交通機関利用のため交通系電子マネー(SuicaもしくはPASMO)を利用可能
④飲料自動販売機で利用可能
⑤コンビニ・大型ショッピングセンターの各店舗で利用可能
⑥立替精算のため、家族間で送金可能で、かつ手数料は無料
⑦現金利用に備えて、現金化(出金)が可能で、かつ手数料は無料

ここまで対応できると、キャッシュレス化に余計なコストがかからず、未成年の子供でも安全に、かつ利用による不便はほぼないと思います。

検討にあたっては、未成年・個人間送金・現金化(出金)の点でかなりハードルが高かったのですが、ありました!

「LINE Pay+LINE Payカード+Suica」。

補足すると、LINE Payは無料で個人間送金が可能です。LINE Payカードは、未成年でも発行可能なプリペイド型クレジットカードで、JCB提携店舗にて利用可能で、LINE Pay残高を利用限度として連動する画期的な仕組みです。また、このクレジットカード機能を利用してSuicaへのLINE Pay残高の移行が可能です。そして、何気にすごいのが出金機能で、LINE Pay残高を銀行口座やセブン銀行のATMで出金が可能な点です。

この組み合わせですと、要件⑦の現金化(出金)に若干の手数料がかかってしまいますが、それ以外は要件を満たすことができます。

現在、初回の送金は完了し、これから運用を開始します。果たしてうまくいくのでしょうか。

 

さて、日本のキャッシュレス化の現状ですが、現金流通残高の対名目 GDP 比率から見た場合、日本の19.4%に対し、アメリカは8%、イギリス4%、スウェーデンは1.7%と、日本は先進国のなかでも突出して高い状況です(2015年)。その理由として、価値貯蔵視点から「治安が良く現金盗難リスクが低い」「通貨偽造が少なく、現金に対する信頼が厚い」「低金利環境で現金保有の機会費用が小さい」、支払視点から「使いすぎがない」「決済を直ちに完了できる」「匿名性」などがあるようです。「(出典BOJ Reports & Research Papers)。

スウェーデンは1.7%とほぼ現金を利用する場面は少なく、その背景にはスウェーデンの主要銀行11行で共同開発されたスマホ決済アプリ「Swish(スウィッシュ)」があり、人口約990万人のうちの約570万人の実に半数以上が利用し、現金に代わる社会インフラができあがっています。

 

そもそもキャッシュレス社会化によるメリットってなんなのでしょうか?

  • 造幣が不要になり、多額のコストが削減される
  • 現金輸送の必要性が無くなる
  • 強盗(店舗、タクシー、路上ひったくり)犯罪が減少する
  • 現金管理コストが削減される
  • マネーロンダリングが難しくなる
  • 支払い履歴が全てデータで残るので課税逃れができない
  • 利用履歴が確認しやすい
  • 会計処理が自動化される

もちろんデメリットもあります。

  • サイバー犯罪が増える
  • クレジットカード決済関連の犯罪が増える
  • 現金に慣れた高齢者等の適応懸念

以上のようにデメリットもありますが、強盗犯罪低減、国税収入増加、現金管理効率化の圧倒的なメリットを考えると、キャッシュレス社会化は必然ではないでしょうか。具体的事例として、デンマークでは2013年から強盗件数が38%減少、エストニアでは個人納税申告が自動化され、税理士が消滅したそうです。

日本でも経済産業省が我が国としての課題認識や目指すべき姿、政策の基本的方向性等について「Fintechビジョンについて(http://www.meti.go.jp/press/2017/05/20170508001/20170508001.html)」に取りまとめられました。そこでの政策指標:KGI(Key Goal Indicator)は①キャッシュレス決済比率、②サプライチェーンの資金循環速度(サプライチェーン・キャッシュ・コンバージョン・サイクル(SCCC))、③バックオフィス業務のクラウド比率が挙げられています。

Fintech の発達とともに、企業経理・財務も圧倒的な業務効率向上が図られることになると想像されます。

ディーバでも、その一翼を担えるよう日々精進してまいりますので、これからもご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。