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2018年05月09日

株式会社ディーバ

第302回 (A) 『働き方改革』は何をもたらすか

プロダクトソリューション事業本部 プロダクト企画室 マネージャー 近藤 理

ここ数年、友人と話していると、「最近は『働き方改革』の影響で残業が少なくなった」、「有休が取得しやすくなった」という話をよく聞くようになりました。この『働き方改革』の語られ方について考えてみたいと思います。

政策としての『働き方改革』については以下のリンクを参照して下さい。
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/ichiokusoukatsuyaku/hatarakikata.html (首相官邸)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322.html (厚生労働省)

『働き方改革』がニュースなどで取り上げられる際、長時間労働、同一労働同一賃金、女性や高齢者の就労促進、副業や兼業、ワークライフバランスといったキーワードで語られています。特に長時間労働に関連して、労働者個人の労働時間と働く場所(特に在宅勤務やリモートワーク)の話題が多い気がします。個人の「働く時間が短くなる」と「働く場所が自由になる」といった文脈です。

組織の属性や業種業態によって色々と考えられますが、これらは組織にはどのような影響があるでしょうか。

 

ここで友人との話に戻ります。ある友人は「早く帰ることができるようになったのは良いけど、若手の能力/実力が上がりにくくなっている」と話していました。続けて「自分たちの時代はなんだかんだ言って、時間をかけてでも仕事をやりきった。それによって色々と経験を積めた」と。

ここでハッとなりました。

働く時間が短くなったり場所が自由になったりしたことに合わせた、社員の教育や育成方法についての話題があまりないことに気が付いたのです。働く時間が短くなれば、自ずと教育する時間、される時間も短くなっていくでしょう。職種や業種業態など色々な要素により異なると思いますが、教育/育成の部分にも何らかの影響が起こるでしょう。

特に教育する側がこれまでと同じ時間感覚で同じ方法を行っていった場合、上手く育たないことの方が多いと予測できます。例えば「経験値」というものは「長い労働時間の積み重ねにより得られるモノ」といった感覚の人が教育する側にいるとしたらどうでしょうか。

10年後、20年後に「最近の若手は~」という昔からあるテンプレート的な会話をすることになってしまったり、会社/組織の競争力が落ちていたりしそうです。これを避けるにはどうしたら良いでしょうか。

『働き方改革』の流れの中で労働時間を短くするといった取り組みを行うときは、教育/育成プランを一緒に考えなくても問題ないかを検討した方が良いと思われます。

 

最後に『働き方改革』というこの言葉ですが、この言葉自体の行く末にも注目しております。数年後に改革が進んだ結果、『働き方改革』が使われなくなっているのか、まだまだ改革中ということで使われ続けているのか、なかったものとして忘れ去られているのか。『働き方改革』の内容自体が職種、業種業態などでは異なってくると思われますが、皆様の会社/組織ではどのようになりそうでしょうか。