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2019年03月06日

株式会社ディーバ

第322回 (A) 中学受験終了!偏差値、模試判定に一喜一憂しながら初志貫徹

CPM事業部 事業部長 泉澤 渉

2019年2月、これまで36ヶ月にわたった中学受験の幕が下り、子どもの進学先が決定しました。中学受験は親子二人三脚の取り組みと言われますが、多くの時間を勉強に費やしてきた小学生の皆さん、長きにわたりサポートを続けられた保護者の皆様に心からの労いと、4月からの中学校生活へのエールを贈らせて頂きたいと思います。

2020年度の大学入試改革、そして私立大学の募集人数削減などの環境変化の影響による高校入試、大学入試の回避などの意識の高まりもあり、首都圏での中高一貫教育校への受験熱がここ数年大きく高まっています。
我が家が中学受験に身を投じたのは3年前のことでしたが、親である私にとっても初めての経験で、更に共働き家庭は中学受験には不向きなどとも言われていました。

子どもは小学校の勉強にはついていけるものの、学習の進度や難易度、母集団の異なる進学塾の入塾試験(塾に入るのにも試験があるのです!)では平均点にも及ばず。入塾の許可は頂けたものの、ここからハイペースでの勉強の日々、そして“偏差値生活”が始まりました。

様々な中学校の説明会や、文化祭、運動会を見学し、5年生の頃には子どもの志望校は定まってきました。一方で、定期的に実施される模擬試験や実力テストの偏差値や合格判定は、時によっては志望校の基準に届いておらず、親子ともども試験結果に毎月のように一喜一憂しました。

そもそも、偏差値、合格判定とは何でしょうか?
模擬試験のように相応数の受験生(母集団)が試験を受けると、受験者の平均点が出ます。この平均点と、各受験生の得点のばらつき(偏差)の2乗を合算したものの平方根を標準偏差といい、母集団が平均点に対してどれくらいばらついているかを示します。
試験によって平均点や満点が異なるため、これらを同一基準で比較できるように、平均点だったものを50点、平均点+標準偏差を60点、平均点+標準偏差×2を70点と換算した得点を偏差値といいます。なお、母集団が一定の規模以上になると、このばらつきは正規分布と言われる形に近似し、偏差値40~60に全体の68%の受験生が、偏差値60~70に全体の13.6%の受験生が、偏差値70以上に全体の2.5%が入るとされています。

また、志望校の合格率判定とは、過去の同時期のテストを受験した同等偏差値の受験生の何割が、数ヶ月後の入学試験本番で合格したかを補正したパーセンテージです。つまり、過去の先輩方の模試での進捗と本番の合否の相関を示したものであって、必ずしも現在の模試の結果を受け取った子の将来の可能性を明確に示しているとは言い切れません。

駅伝に例えると、模試での偏差値(持ち偏差値と言われる)は、予選会での選手一人ひとりのトラック上でのベストタイム、また合格判定は過去の持ちタイムと合否結果の相関から導いた下馬評のようなものでしょうか。しかしながら、レース本番では体調やメンタル、コースや坂道への対応、かけひきや周囲の応援、そして予選会から本番に向けての実践トレーニングや作戦などによって、持ちタイム通りの結果にはなりません。競技場のトラックと、本コースでは敵が異なるのです。

また、企業経営に例えると、模試の偏差値は月次の財務諸表のようなもの、合否判定は有価証券報告書や予想株価のようなものであり、経営者はこれだけを見て一喜一憂しているようでは当然失格です。世の中で、ビジネスの現場で、何が起きているか、解決すべき課題の把握や舵取り、進むべき道の決定と実行を絶え間なく行う必要があり、あくまでその結果としての指標のひとつが財務諸表や着地見通しです。

さて、中学受験に話を戻すと、36ヶ月のうち30ヶ月は基礎学力、結果としての偏差値の向上に努め、残り6ヶ月で本番に向けての実践トレーニングを繰り返していきます。そして、数多くのテストを繰り返しながらも、本番はたった1回の試験で結果が決まります。塾に任せておけば良いという考え方もありますが、実際には中学受験は親が7割などと言われるように、多くの家庭では親が相当の段取りやサポートをされているようです。

一方で、我が家に関して言えば、親は十分にコーチ&サポート役を果たせたとは言い切れません。伸び悩みの原因や苦手箇所の克服、得意単元の強化など、タイムリーなアクションややり残し、余計なことが多々あったのではないかと振り返ることだらけです。うちは世間とは真逆で、8割以上は子どもが一人で主体的に頑張り続けてくれたと考えています。

結果的に子どもは初志貫徹、偏差値の壁を乗り越え、志望校の幾つかから合格を頂きました。春から憧れていた制服に袖を通します。

中学校の説明会で、学校から受験を終えた保護者に対して、親離れ、子離れの時が来たと伝えられました。
親離れしていく子どもは、試験に通るための学習からはひとまず離れ、仲間とともに学びを謳歌し、挑戦・成功・失敗を繰り返しながら大人になっていくでしょう。そして将来、6年間で手に入れた財産を、世の中への貢献に繋げてくれたらと思います。

私も子離れをし、自分の時間にこれまで以上に注力しようと思います。
中学受験のサポートを通じて痛感した、結果・指標だけに一喜一憂せず、何が起きているかを明らかにし、解決すべき課題の把握や舵取り、進むべき道の決定と実行を絶え間なく行うこと、これを企業経営の場で牽引する仕組みを追究していきたいと考えています。