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2019年03月20日

株式会社ディーバ

第323回 早生まれは損?は本当か、世界のスポーツ選手5,000人で統計を取った結果・・

CPM事業部 コンサルティング2部 部長 影山 正樹

「早生まれはスポーツ選手に向かない」

このような話を皆様はご存知でしょうか?
ためしにGoogleで「早生まれ」と入力してみると、次に出てくるワードは「スポーツ」。
この情報だけで判断するのであれば有名な噂のようです。

「生まれた月で向き不向きがあるなんて信じられない」
そんな自分の疑問を解消すべく世界中のスポーツ選手5,000人のデータを分析したところ、意外な結果となりました。

取得したデータは、スポーツ、開催国、選手の出身国、生年月日、性別、所属チーム、ポジション、身長、体重といった属性データを生成し分析をしました。

 

検証1)噂は本当か?実際のデータで検証

Webサイトで見る限り、裏付けとなっているのが、日本のプロ野球選手とプロサッカー選手のデータ統計でしたので、2018年度のプロ野球選手、プロサッカー選手(J1)の選手1,395人の生年月日を収集して結果を見たところ、確かに4-9月生まれが多く、1-3月が少ない傾向でした。
プロバスケット選手289人も加えてみましたが同じ結果となりましたので、データだけで見れば噂は本当のようです。
そもそも出生月に偏りがあるのでは?と思い、過去50年の人口統計と出生月の比率で比較してみましたが、乖離がありましたので傾向があると言えそうです。
また、この調査をしてわかりましたが、野球、サッカー選手はデータが公開されており、統計の取りやすいサンプルだったこともわかりました。

 

検証2)スポーツ(野球、サッカー)に傾向があるのか、海外の選手で検証

この噂の裏付けは「幼少期の月齢により習熟の差が出る」らしいです。ということは「海外でも同じ傾向になるかもしれない」と思い、日本で傾向の見られる野球、サッカーに限定し3,000人の選手を分析したところ、傾向はみられませんでした。アメリカの場合は学年の区切りが9月(州により8月)のため、5-8月あたりの人数が多くなるはずですが傾向はありませんでした。ヨーロッパもアメリカと同じ8-9月が学年の区切りですが、むしろ1月から12月にかけて徐々に減る、という傾向になりました。今回の統計ではこれ以上は調査しませんが、非常に興味のある結果です。
この結果から、サッカーや野球というスポーツ固有の傾向ではない=日本特有の傾向といえそうです。

 

検証3)日本の野球、サッカー以外のスポーツも同じ傾向があるのか検証

野球、サッカー以外のスポーツ、五輪日本代表選手、その中で歴代の夏季・冬季の金メダリスト146人を分析したところ、早生まれ(特に1月生まれ)が最も多く、有利とされる4月生まれが最も少ないということがわかりました。リオ五輪の代表選手338名で分析しても早生まれが不利という結果とはなりませんでした。
この検証から、「日本で早生まれはスポーツに不向き」とは言えないと思います。

※各国の教育方針や近年の対策に依存するところもありますので、一概には言えないかとは思います。(あくまで個人の考察です)

 

私なりの分析結果が出たところで、この検証方法についてですが、実は弊社の得意とするグローバル管理会計と同じ手法になります。弊社の連結管理会計ソリューションでは多軸での詳細な分析を行いますが、主に3軸、WHAT(製品別)-FROM(生産拠点別)-TO(市場・顧客別)で詳細に分析していくことを数多く実現しています。このスポーツ選手統計では、選手≒製品別、出身国≒生産拠点、開催国≒市場と読み替えることが出来ます。
連結ベースかつ3軸で詳細に分析することで、これまで「常識」だったことを覆すこともあります。
スポーツでいえば、早生まれは必ずしもスポーツに不向きであるとは限らない、むしろ、金メダリストは早生まれに多い。ビジネスでいえば、儲かっていないと思っていた商品が実は高収益を生み出すドル箱商品だったことを立証できることがあります。変化の激しい現代のビジネスで「いま、何が起きているか?」をタイムリーかつ精緻に把握することが経営管理の出発点ではないかと思います。